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にょ~ん
う~ん…
Let’s go~♪
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中也目線
泣いた。沢山泣いた。偶々人通りのないところに居たから変な目で見られる事も無かった。そしたら上から声がした。此処はあまり人は来ない。誰だと思い、少し泣くのを辞めた。
敦¦中也さん?ですよね
人虎だった。此奴とはあまり会った事無い。話した事など殆ど無い。何故俺の名前を知っているのか、恐らく太宰だろう、
敦¦…?えぇと………
また太宰のことを考えて、勝手に辛くなった。此奴とは話せそうに無い。
其の時、また鋭い刃の音がした。また姐さんか?と思ったが違った。
鏡¦離れて、敦
鏡花だ。探偵社に入り、夜叉を自由に操れるようになったのは知っている。
鏡¦勿論、今の業はと外した。
そんなの大体判って居た。逃げないとまずいだろう。だが、もう体が動かない。
だが、もう良いか、
太宰も……姐さんも、きっと首領も…
俺の味方は誰もいない。全員俺を殺そうとする。
俺も、もう生きたいとは思わなくなった。
太宰がもう、俺の近くに居ない。太宰が俺を殺そうとするなら、俺はもう良い。俺の好きな人、唯一の恋人が、そう願うのならば、俺は死のう。
そう思った。だから動かなかったし、動けなかった。
夜叉が刀を上げた。切られる。
だが、もう良い。良いんだ。
じゃあ何故、手が震える。 何故涙が出る。何故、まだ生きようと、躰は動こうとする。之で良いはずだ。なのに何故…
そんな事を考えている隙に、夜叉が刀を振りかざした。
だが、俺は無傷だった。
驚いて顔を上げた。
太宰だ。
太¦駄目だよ、鏡花ちゃん、敦くん
鏡¦何故。
太¦はぁ、中也が何をしたって云うんだい?
鏡¦其の人は敵、直ぐに殺せと指示が。
太¦何をしたかは聞かされてないのかい?
敦¦…聞かされてないですけど、太宰さんもこっちに来てください、危ないですよ
太¦それは無理な相談だ。
何故太宰が此処に居る。
何故太宰が俺を庇う。
何故太宰が……。
太宰……。
中¦太宰ッ…
まだ、太宰を信じられないが、でも、太宰が助けに来てくれた。1人で俺を殺そうとしていたとしても、俺は嬉しかった。
太¦中也、大丈夫。帰ろう?
中¦う……ん…
鏡花達は呆気にとられている。
其れもそうだ。俺と太宰が付き合っている事は誰も知らない。首領と姐さん以外。
太¦よいしょっ、と
太宰に抱っこされた。嬉しかった。太宰は暖かい。俺の勘違いなのだろうか。
家に着いた。まだ太宰は俺を離していない。寝室まで届けてくれた。
太¦躰はどう?行成外に出てくから驚いたよ。
中¦…ご、めん……
太¦ううん、怖かったもんね
太宰が俺を撫でた。手は暖かい。先程迄俺を抱いて走ったからだろう。
太¦大丈夫。私は中也の味方だよ。何があっても。
そう云われ、矢張り俺の勘違いだった事が判った。其れと同時に涙が出た。もう泣きすぎて、涙なんか出ないと思っていた。
太¦よしよし、
太宰の手は頭を撫でた儘だ。太宰は其の儘抱き締めてくれた。全身から温もりを感じた。
温かい。 そう思った。
太宰が離れようとした。だがまだ離れたくなかった。だから抱き締め返した。太宰は再び抱き締めてくれた。
太¦……此処も完全に安全では無い。先程みたいに姐さん達が来るかもしれないしね。
嫌な事は考えたくない。その事を伝えようと、強く抱き締めた。
太¦……よしよし。
背中を撫でてくれた。
中¦太、宰……
太¦ん?何だい?
中¦俺…何かしたか……?
太¦……中也は何もしてない。
中¦そもそも、何故俺が狙われなくちゃならない…?
何時の間にか喉は治っていた。
然して太宰に全て話した。太宰を疑った事も、全て。
太¦そっか、御免ね。
太宰は、それだけ云って、唇に接吻をした。
太¦私は、絶対中也の味方だから
そう云われた。
太¦中也、之はね、とある異能力者による集団洗脳だよ。
中¦……せんのう…?
情けない声が出た。だが、少し安心していた。姐さん等は心から俺を殺そうとはしてない。そういう事だからだ。其れに、きっと太宰の異能で元に戻せる。そう思ったからだ。其れに異能なら、絶対太宰は掛かって居ない。其れだけで凄く安心出来た。
太¦その異能を解くには異能力者に直接触れないと行けないんだけど…
其の異能力者が判ら無い。そういう事か。
太¦取り敢えず中也、地下に行こう。
中¦な、んで?
太¦説明は後。
其れから太宰は急いで俺を地下迄運んだ。
太¦其処に居てね、すぐ戻る。
中¦おう……
太宰は上に向かった。やがて、誰かの声がした。話し合い、否、言い合いをしてた。
やがて、言い合いの相手は帰ったようだ。然して太宰が帰ってきた。
太¦中也、御免…
中¦は…?
太宰が謝って来た。こいつが謝るなんて、よっぽどの事がないと謝らないだろう。
中¦何があった……?
太¦森さんだよ、
少し間を置いて太宰が話した。
太¦森さんも来た。この家に。
中¦………
矢張り、首領も、俺の事は的と思っているのか。
異能と判って居ても辛かった。
太¦ねぇ、中也…
中¦……
驚いた。声が出なかった。
太宰が、俺を床に押し倒した。
中¦な……はなッ…
太¦中也、私はね、
中¦んだよ……
太¦私は怒っているのだよ、何故か判るかい?
中¦は……?
太宰が怒る?俺にか?
太¦其の困ってる顔、大好き♡
中¦は……
その一言で全てを理解した。
之は全て太宰が仕込んだ事だ。
中¦やだッ…離せッ…!!
太¦何故?
中¦や、やだッ…
怖くて震えた。怖くて涙が出た。
太¦ふふ、可愛い♡
中¦なんでッ…こんな事……
太¦何故かって?そんなの勿論……
太¦中也を”私だけのモノ”にするためだよ♡
中¦は……?
太¦中也は直ぐに他の人に尻尾を振る。君の飼い主は私だけだ。私だけに尻尾を振れ。
ドスの効いた声。怖かった。逆らったら、本当に殺させる気がした。
太¦中也は私のモノなのに、直ぐに他の人の所へ行く。私はそれが嫌なんだ。
中¦仕方ねぇだろ……
太¦うん、私も最初はそう思って我慢してたよ。でもね、中也は私の狗だ。忘れたのかい?私だけに従順な狗だ。
もう、太宰は止められない。
ー数日後ー
例の異能は解けた。
然して行方不明の俺をマフィアは必死に探しているそうだ。
俺は今も、家の地下に居る。
太宰と一緒に。
俺は太宰から離れない。
太宰も俺から離れないだろう。
俺はもう此処から出ない。
太宰が居れば、俺は何処でもいい。
太宰さえ居れば、何処でも。
例え明日世界が滅ぼうが俺は太宰と居る。
太¦中也、愛してるよ
中¦俺もだ、太宰…
そう云い、口付けをした。
Normal end
共依存
♡1000→Bad end
コメント
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ぬああああああ! 洗脳者だれや! 共依存は地雷だぁぁぁぁぁ!なのに…なんで? 好き♡