彼の胸に倒れ込むような恰好で、片腕に腰が抱えられる。
「おはようのキスを」
唇が柔らかに触れ合って、
「……んっ」
一旦は離れたけれど、
「もう一度、してもいいか」
返事をする間もなく、再び口づけられた。
「あっ……、はぁ……」
口づけの合間に、唇を開けて小さく息を吐き出す。絶え間のないキスに、息継ぎの仕方さえも忘れてしまいそうだった。
しっとりとした唇の感触が、熱を持った耳のふちをなぞり付け根から首元へと滑り下りる。
「……ん、ダメですって。朝ですから……」
「朝だと、なぜいけないんだい」
「だって……」
「君に、もっとキスをしたい」
「……ふっ、んぅ…」
首筋を辿った後、肩先にちゅっと音を立てて吸い付かれて、無自覚な喘ぎが口をついてこぼれた。
「じっとしておいで」
まだ起き抜けの微かに掠れて低い声で囁きかけられると、それだけで肌がふつふつと粟立つようで、全身がぞくりとわなないて震えた。
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