テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
_
ご本人様関係✕
地雷🔙
_
キラキラとした大きなクリスマスツリーの下、小さな雪の粒なんてものは振らず、ただ雨が降った。ざぁと雨が打ち付ける音がうるさい。
「帰るか」
周りにはいちゃいちゃとするカップルだらけに嫌気が差した。
こさめはツリーの下から離れた。一歩歩くたびにぴちゃぴちゃとなり続けるのはなんだか寂しかった。
仕事が終わって試しに来てみた末、カップルが多数・不運な雨・雨のせいで気分が乗らない、といかなければと後悔する羽目になった。
首に巻いたマフラーを巻き直して、口元に手を当てて、はぁと息を立てた。
一歩、二歩と歩くたびに気分は落ち込むばかり。
「ぁ、」
そんな中、一人の男が出迎えた。
「よっ」
手を上げてにこりと笑う姿は今のこさめを導く神様のような笑みだった。
「なんでここに?」
思わず声が跳ね返り、自分の顔は変な笑みを浮かべているのだろう。
数メートルと離れた距離だが、小走りで近寄った。
ぴょんっとジャンプすると雫の雨が跳ね返り、こさめの心も跳ね返った。
「ちょうど仕事が終わったからな、それにしても、今から帰るところだったのか?」
純粋そうに見つめるその姿に、こさめは返すのに間があった。
だってリア充多くて帰ろうとしてたなんて言えんもん(
「…じゃあ、」
「俺まだ見てないからついてきてくれるか?」
空気を読んだのか、甘い声でそう言うとこさめの心臓が高鳴った。
「うん!」
機嫌が悪いのか、良いのか、自分でもわからないこの感情を噛み締めながら、彼のとなりをあるいた。
自分の傘は締め、彼の傘に入りふと顔を見るとほんのりと赤く染まっていた。
「綺麗だな」
「うん」
そこからは何も言わず、ただイルミネーションの綺麗さに見惚れた。
……
お久しぶりです。
そして、メリークリスマス。
私からラブラブな赤水プレゼントです🎁