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「ん……ぅぅ……」
ふと目が覚めると辺りはまだ暗かった。今は何時だろうか、そしてここはどこだろうか?
一度立ち上がって確認しようとするが、体に誰かが抱きついていて起き上がれない。
チラリと横目で見ると、赤髪の人物、、マリンが生まれたままの状態でスゥスゥと息を立てながら眠っていた。
それをみたぺこーらは自身の体に目を向ける。すると、同じように服1つ着用してない状態であった。
「〜〜〜!!」
恥ずかしくなったぺこーらは急いで服を着る。その過程で
ぺこーらとマリンが寝ていた周辺にはどちらの物かわからない体液が飛び散っている事に気付き、昨日の事を全て思い出す。
ーー嗚呼、そうか。昨日マリンと一線を越えたんだ、。
“ヴィヴィ”を裏切って。
そう思った瞬間瞳から涙が溢れ出す。ぺこーらはなんて最悪な人間なんだろうか。
そう罪悪感に苛まれていると、後ろから優しく抱きしめられた。
「…マリ「早くあんな女の事を忘れて船長だけを見てください」
「………」
少し怒ったような声色でそう告げてくるマリン。マリンは結構嫉妬深いのだろうか。
「…いやだって言ったら?」
「………」
言葉を間違えたかもしれない。先程から見えていたマリンの目が底知れない闇に包まれた。
暫くしてマリンの瞳に光が戻り始めてから、
「…ヴィヴィに直接会って謝らなきゃ……」
「もちろん船長もついてきますよ」
「!?な、なんで?」
「ぺこちゃんに何かあったら大変ですから」
大丈夫だって、と言おうとするとマリンはぺこーらを睨んでくる。その目線が怖くて渋々承諾するしかなかった。
ぺこら先輩からLINEで
『話したい事があるから○日の△時に□□□にきてほしい』
そう送られてきた。その通りの時間、、正しくは30分前に着いて、辺りを見回していた。
暫くしてから可愛らしい服装をしたぺこら先輩がキョロキョロしているのを見つけて、ぺこらせんぱーい〜と声を掛けた。
声を掛けられたぺこら先輩は凄くビクビクしていた。
ーー何かあったのかな
そう思いながらも、あまり深くは考えずぺこら先輩の元へと歩み寄っていく。近づくにつれてぺこら先輩1人ではない事に気付いた。
「あれ、?船長も来てたんですか?」
「ええ、まあ」
「ふーん、で、ぺこら先輩、話したいことって?」
そう私がぺこら先輩に聞くと。先輩はひどく言いづらそうな表情をしている。
どうしたんですか、そう私が聞くよりも早く船長がぺこら先輩を抱き寄せた。
「やっぱり船長が来て正解でしたね」
「え、な、何してるんですか?」
戸惑いが隠せない。なんで恋人である私の前でわざわざ見せつけるような真似をするのか。
「何してるって見たまんまだけど……あぁ、そうそう。ヴィヴィってぺこらと付き合ってたんだっけ?」
「いや、付き合ってたと言うか今もですけど…」
「へぇー、まあどうでもいいけどさ。ぺこらはもうあたしの物だし」
「…は?」
本当に何を言っているのだろうか、この人は。ぺこら先輩が船長の物?、ますます理解ができない。
「ね、ぺこら?」
「………」
「え、ほ、ほんまにどういうこと…ですか?」
「だからさっき言ったまんまだって」
「え、ぺ、ぺこら先輩…う、嘘ですよね?」
「………」
「な、なんで何も言わないんですか…?」
何も喋らないぺこら先輩が怖い。私がそう思っていると、
「ね、ぺこら?早く言ってあげなよ。」
「……ごめん、ヴィヴィ、ーー
「ーーぺこーらと別れて欲しい」
ぺこら先輩にそう言われた瞬間、頭の中が真っ白になった。
「な、なんで?私ぺこら先輩に何かしました…?」
「…違う、ヴィヴィは悪くないよ…悪いのは全部「ぺこーらだからって?そんな訳ないじゃん。」
ぺこら先輩が話している途中で船長がそう言葉を被せてくる。そして一枚の写真を映し出したスマホを私に見せてくる。
「!なっ…」
そこには私とぺこら先輩が抱き合っている写真…ではなく、私の一番仲がいい友達と私が抱き合っていた。
…おかしい。確かにとても仲がいい友人である事には違いない。けれど抱き合ったことなど一度もない。
「ね、ヴィヴィ。浮気した気分はどう?」
そう船長に告げられる。
ーー嗚呼、そう言う事。全てを理解した私は船長を睨みつけ、こう言葉にする。
「ーー船長こそ、私の合成写真を作ってぺこら先輩を騙した気分はどうですか?」
「…え」とぺこら先輩から驚きの声が出る。そんなぺこら先輩を無視して船長は私に話しかけてくる。
「…あはは、”騙した”なんて人聞きの悪い。ぺこらを手に入れる為の手段の1つですよ」
「…最初は気づきませんでしたけど、よくよく考えたらおかしいですもん……ていうか人の恋人奪うとかどういう神経してるんですか?」
「…えー、だってマリンは海賊だから仕方ないんですぅ」
「….ふざけるのやめてもらえません?私そういうの結構イライラするんですけど」
「えー、可哀想ですね〜、ぺこらに話聞いてもらったら?
…あっ、ごめん。ぺこらはもう船長の物だから無理か♡」
「っ!!」
本当に腹が立つ。
けれど、それ以上に理解できなかったのは――ぺこら先輩だ。
どうして、どうしてっ、こんな人に!
「マ、マリン……? どういう――っ」
船長の話を聞いて困惑したぺこら先輩が船長に聞こうとする。ーーが、ぺこら先輩が言い終えるより早く、船長はその唇を塞いだ。
「んっ……」
突然の口づけに、ぺこら先輩の言葉が途切れる。
恐らくは考える暇を与えないためだ。
船長の指がぺこら先輩の頬を優しく撫でる。まるで逃がさないとでも言うように。
「……ん、ふ……♡」
ぺこら先輩の肩が小さく震える。
「ほら、ぺこら。余計なこと考えなくていいんですよ〜♡」
「ま、り……っ♡」
離れたと思った次の瞬間、再び唇が重なる。
今度は舌を絡めて。
船長はぺこら先輩に何も考えさせないように、言葉を全部奪っていく。
「船長といる時くらい、他のこと忘れてくださいよ♡」
「っ……ぁ……♡」
ぺこら先輩の顔が快楽に染まる。そんなぺこら先輩の様子を見て、
「ぺこら先輩っ!!」
思わず声を張り上げる。
けれど、ぺこら先輩の視線はこちらを向かない。
船長の唇に思考を奪われたみたいに、とろんと熱を帯びた瞳のまま、肩を小さく震わせている。
「……ん、♡ ぺこら、可愛い顔してる♪」
「は、ぁ……っ♡」
船長はわざと私に見せつけるように、ぺこら先輩の顎を指で持ち上げる。
そして、そのまま再び口づけた。
「んむっ……♡」
深く、長く。
絡め取るみたいなキス。
ぺこら先輩の喉が小さく震え、吐息が漏れる。
「や、やめてくださいっ!!」
私は二人へ駆け寄る。
今度こそ引き離そうと腕を伸ばした――その瞬間。
「邪魔ですねぇー…」
「っ……!」
船長に手首を掴まれた。
細い腕なのに、驚くほど逃げられない。
「は、離してください…!」
「嫌に決まってるじゃないですか♡。ぺこらとの大事な時間を邪魔される訳には行きませんから♡」
船長は笑いながら、私を押し返す。
その間にも、ぺこら先輩の身体は船長へ預けられていく。
「ぺ、ぺこら先輩! その人に騙されてるんですよ!? 目、覚ましてください!!」
「……っ、ヴィヴィ……」
一瞬だけ。
ぺこら先輩の瞳が揺れた。
戻ってきた――そう思った。
けれど。
「ぺこら♡」
「ん……っ♡」
耳元で甘く名前を呼ばれただけで、ぺこら先輩の身体から力が抜ける。そして更にぺこら先輩のうさ耳を甘噛みする船長。
「〜〜〜〜!!!」
声にならない声をあげながらぺこら先輩は船長の方へと倒れる。
そんなぺこら先輩の腰へ腕を回し、完全に抱き寄せる船長。
「ほらぁ、ぺこらは船長のことちゃんと見てくれてますよ?」
「ち、違……っ」
「違わないですよね〜?♡」
「ぁ……ぅ……♡」
ぺこら先輩が否定できない。
その事実が、胸を強く締め付ける。
船長は私を見つめながら、勝ち誇ったように微笑んだ。
「結構諦め悪いですねぇ…」
「あ、当たり前です……! 私は、ぺこら先輩を――」
「でも残念♡」
船長の指先が、ぺこら先輩の唇をそっと撫でる。
「この顔を見ればわかる通り、ぺこらはヴィヴィじゃなく船長に夢中ですよ?」
「っ……」
悔しい。
否定したいのに。
ぺこら先輩は熱っぽく息を乱したまま、船長の服を弱々しく掴んでいた。
まるで、離れたくないとでも言うみたいに。
そんなぺこら先輩を見ていられなくて、私は走って逃げ出した。
「ヴィヴィっ、」
後ろからぺこら先輩の声が聞こえた。
けれど、振り返れなかった。
振り返ってしまったら、きっと期待してしまうから。
もしかしたら追いかけてきてくれるんじゃないか。
もしかしたら、船長じゃなく私を選んでくれるんじゃないか。
そんな都合のいい希望を、捨てきれなくなるから。
「っ……」
視界が涙で滲む。
悔しくて、苦しくて、息が詰まりそうだった。
どうして。
どうしてこんな事になったのか。
ぺこら先輩の隣にいたのは私だったのに。
好きだったのに。
大切だったのに。
走って、走って。
気づけば、人のいない薄暗い路地まで来ていた。
「……ぅ、っ」
壁に手をつきながら俯く。
胸の奥が痛い。
「……なんで、ですか……」
ぽつりと零れた声は、誰にも届かない。
その時だった。
「……ヴィヴィ」
「……っ」
聞き慣れた声に、肩が震える。
恐る恐る振り返ると、そこにはぺこら先輩が立っていた。
「ぺこら、先輩……」
息を切らしながら、こちらを見つめている。
一瞬だけ、胸が高鳴った。
来てくれた。
そう思ったのに。
「……ごめん、ヴィヴィ」
「……え」
ぺこら先輩は苦しそうに目を伏せる。
「ヴィヴィのこと、嫌いな訳じゃない。でも……」
その言葉の続きを聞きたくなくて、私は唇を噛んだ。
そうしていると船長がぺこら先輩の後ろから現れる。
「も〜、急に飛び出すからびっくりしましたよ♡」
船長は自然にぺこら先輩の隣へ並ぶと、その肩へ腕を回した。
ぺこら先輩は小さく揺れながらも、それを拒まない。
その光景だけで、全部分かってしまった。
私は、負けたんだ。
「……ヴィヴィ」
ぺこら先輩が何か言おうとする。
でも私は、小さく首を振った。
「……もう、いいです」
これ以上聞いたら、本当に壊れてしまいそうだった。
船長はそんな私を見ながら、静かに微笑む。
まるで勝者みたいに。
ぺこら先輩は最後まで苦しそうな顔をしていたけれど、それでも船長の隣から離れることはなかった。
ーーこうして私の初恋は最悪の形で終わりを迎えたのだった。