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※やってはないですがそういう描写がちょっとあるので「センシティブ」にしてます
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『涼ちゃん。今から来れる?』
電話から聞こえてきた元貴の声は弱弱しかった。
きっとまた、眠れないんだろう。
「今から行くね。」
優しくそう言うと、電話の向こうで元貴は安堵したように息を吐いた。
元貴の家に行く。
こんな日が多々あるため、貰っていた合鍵で入る。
寝室の扉をそっと開けたが、ベッドに元貴の姿はなかった。
次にリビングをのぞいてみると、ソファーに横になった元貴がいた。
屈んで顔を覗き込む。
「大丈夫?」
「涼ちゃん・・・。」
やはり寝れてないのだろう。目の下にはクマができており、顔色も悪い。
「ここじゃ落ち着いて寝れないでしょ?ベッドに行こう?」
「むり・・・。」
「しょうがない・・・。」
何か掛けるものを取ってこようと立ち上がると、服の裾を掴まれた。
「どこいくの・・・?」
不安な表情で聞いてくる。
「毛布か何か持ってくるよ。」
「やだ・・・。」
「でも寒いでしょ?」
「・・・いかないで・・・。」
まるで一人置いて行かれる幼児のような、今にも泣きそうな表情。
普段は絶対そんな顔しないのに、いよいよこれは限界に近いらしい。
「わかった。じゃぁちょっと奥に詰めて。」
「?」
エアコンの温度も少し高めに設定し、着てきた僕の上着を元貴に掛け、元貴を抱きしめるように僕もソファーへ横になった。
「寒かったら言うんだよ?」
「涼ちゃん・・・。」
僕の胸に顔をすりすりする元貴。
眠くなってきたのか、大きなあくびを一つしたと思ったら早々に寝息が聞こえてきた。
「おやすみ、元貴。」
いつもかけてるスマホの目覚ましが鳴る。
あれ?どこ置いたっけ?
不快な音に反応してゆっくりと意識を浮上させる。
「んー・・・」
腕の中から元貴の声が聞こえてきた。
(そういえば昨日元貴の家に来てそのまま寝たんだった・・・。)
目を薄く開けると、元貴のつむじが見える。
「・・・りょうちゃん、スマホ、うるさい・・・。」
「あ、ごめんごめん。」
昨日、僕の上着を元貴に掛けるためにポケットの中身をテーブルに置いたんだった。
手を伸ばしてスマホの目覚ましを止める。
「元貴。今日仕事は?」
「きょうない。りょうちゃんもない。」
僕のスケジュールも把握していた。
あ、もしかして
「元貴、最近寝れてなかった?」
「うん・・・。」
「昨日まで僕が仕事入ってたから連絡しなかった?」
「・・・。」
どうやら当たりらしい。
「寝れなくなったらいつでも連絡していいからね?」
「寝れない時しかしちゃダメなん?」
「もちろんそれ以外でもしていいよ。」
クスっと笑えば、反応するように僕の肩に額をぐりぐりしてきた。
いつも思うんだけど、なんかマーキングされてるみたい。
「どうする?元貴。起きる?もう少し寝る?」
「んー・・・。」
元貴は背伸びをし、もぞもぞと体制を変える。
これはもう少し眠るつもりか。
「狭いでしょ?僕起きるね。」
「だめ。」
「えー・・・。」
しばらくするとベストポジションを見つけのか、背中をぴったりとくっつけてきて、僕の片方の腕を枕に、もう片方の腕を自分のお腹あたりに回して満足そうに笑った。
「着る涼ちゃん完成。」
「着る毛布みたいに言わないでよ。てか、寒いならベッドで寝たら?」
「面倒だからいい。」
いつもは神経質なくらい健康に気を付けるのに。
(いいこと思いついた☆)
いたずら心が芽生え、元貴のお腹あたりに沿わされた手をすっと元貴のシャツの中に忍び込ませる。さわさわと胸を触ると
「ちょ、涼ちゃん?!」
慌てた元貴が僕の腕を掴む。
「温めてあげようと思って☆」
さらに胸の飾りを摘まむ。
「あっ・・・。」
体をびくりとさせ、甘い声が漏れた。
そういえば、この体勢って・・・、
「このままHできそうだね。」
「!?」
「側位っていうんだっけ?」
「なんでそんなこと知ってんの・・・。」
「男の子だもん。」
胸を触っていた手を今度は元貴のズボンの中に入れる。
「朝っ。まだ朝だから涼ちゃん!」
止めようとする元貴の耳元で、甘さを含ませた声で名前を呼んだ。
「・・・元貴・・・。」