テラーノベル
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元貴と例のパンフレットが置いてあった机の後ろにあるソファに2人で座る。
チラッと元貴の様子を見るが絶望的な顔をしていた。
「あの、元貴……これ、原因とかじゃないよね……?」
パンフレットの方を指さして聞いた。
それ以外分からないのだが。
「うぅ…………。」
合ってるのか。じゃあ、なんでそんなに絶望的なの。
もしかして……
「え、俺の演技に絶望してる!?」
ま、まさかそうなのか。監督に厳しく指導してもらってすごい頑張ったのに。
「違う!!!!」
すごい顔で一秒も置かずに返された。
じゃあ何なの本当に。
「ね、話してみて。聞くから。」
全然分からない。話してくれないと。
元貴はもうどうにでもなれというように話し始めた。
「涼ちゃんの、霧矢の、演技に、その…………興奮っして……」
え、うん、と返す。
普段の俺とは違うからね。
「俺も……涼ちゃんに……こんな風に、ちょっと、酷くされたいって……んなーーーー!!!!」
元貴はソファのクッションを顔にボフッと付けた。
俺は動けずにいる。
ポカーンと思わず口が開いてしまう。
「ごめん、ごめんん……涼ちゃん……最悪だ……仕舞うの忘れてた……。」
元貴が顔を埋めながら弱い声で俺に謝る。
え、もしかして、このドラマが始まってから元貴がよそよそしくなったの、これのせい?
ううーーとクッションの中で唸っている元貴に
「ね、元貴もしかして俺の役を見て避けてたの……?」
「…………そぅ。」
今にでも消えそうな声で肯定される。
全部繋がった。そういう事か。
「ね、ねぇ、元貴、えっとなんて言うんだっけ、あ、受け……?元貴、受けが、いいの?」
俺はどっかで見た特殊用語を思い出し元貴に聞いてみた。
俺に攻められたいってこと?
「…………ぅん。」
元貴は静かにクッションごと頷いた。
そうなのか。元貴はそっちだったのか。
こんな元貴当たり前だけど見たことない。
ちょっとどころかかなり可愛いと思って興奮してしまっている。
俺も新しい扉を開いたみたいだ。
「元貴、顔見せて。」
歯止めが効かなくなりそう。
まだ2日目だと言うのに。
いやいやと横に振る。
こうなったら、試してみるか。
「元貴、顔見せろ。」
低く、強めに元貴に言った。
ビクっ!と元貴の体が反応した。
クッションをおずおずと退かして
「は……んぇ……?りょ、ちゃ。」
すごい顔だ。真っ赤で、期待している目。可愛い。
あぁ。これはダメだ。
「何、興奮してんの。」クイっと片手で元貴の顎を掴む。
さすがに役では簡単に人を殺してるから大好きな元貴の前では力を手加減して。
「ひ……ぁ……。」
やばいかも。これ。
既に元貴は感じてそう。
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