カスミ視点
私は耳が聞こえなくなった以外,異常はなかったのでその日のうちに退院となった
其の後にアイクと兄さんから知らせを受けたのか,ヴォックスと一緒に補聴器を買いに行った
とても可愛らしい黄色の補聴器だ
お陰で皆の声が良く聞こえる
あのファンクラブのリーダーは私に対する殺.人未遂罪により加賀美生徒会長の怒りを買い,退学になりサニーさんによって逮捕されたらしい
学校に着くと皆気まずそうだった
おはよう,と笑顔で云うと皆おはようと笑顔で云ってくれた
美咲「おはよ〜」
奏「あっ!みぃちゃんおはよ〜
てか今日体育バスケらしいよ
しかも他の学年に見られるって」
美咲「えっ?!」
『如何したの?』
私はひょっこりと間に入る
美咲「あ,カスミ!
耳大丈夫?」
『大丈夫だよ!ヴォックスが可愛い補聴器を買ってくれたんだ!』
奏「へえ,良かったじゃん」
『それよりも美咲,もしかして体操服忘れたの?』
美咲「うん…終わった……」
奏「それかなりやばいよ……
あっ!待って,お兄さんに貸してもらえば?
最悪名前だけだし変わるの」
『いざとなったら私の兄さんの借りなよ
普通に貸してくれるだろうし』
美咲「まじかー
借りるしかないのか……でも持ってきてるのかな……」
そんな事を話していると1人の女性が教室にやって来た
多分先輩かな?そんな事を考えてるとその人と目が合った
??「そこの貴女」
わ,私!?
??「ちょっと来て下さいまし」
『わ,わかりました…』
私は彼女に手を引かれ人気の無い教室に連れ込まれた
なになに何始まるの
すると女性は私の体をペタペタと触り始めた
??「……何もなさそうで安心ですわ〜!」
ホッと胸を撫で下ろした
私は頭の中がハテナで一杯だった
??「わたくし,2年生の壱百満天原サロメと申しますの」
『サロメ先輩…?』
私がそう呼ぶとサロメ先輩は嬉しそうな顔をした
サロメ「えぇ!
わたくし,昨日階段を通ったら貴女が頭から血を流して気絶してて…驚いて
でも何事もなさそうで…いえ,何事も何もありませんでしたね」
サロメ先輩は私の耳にある補聴器を見て悲しそうに呟いた
『だ,大丈夫です!
補聴器のお陰で普段と変わりませんし!
だから…そんなに気を落とさないでください!』
慰めの様に私は云った
サロメ「分かりましたわ…
それよりも貴女…体育はバスケなんですってね?
今日は休んだ方が良いですわ
もしボールが当たったりして補聴器が外れてしまったら危ないですわ」
優しいな,この人…
私は其の言葉に甘える様に,体育は見学した
と云うより,保健室で休んだ
結果は私達のクラスが優勝したと云う事を奏から聞いて,私は心の底から嬉しくなった
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