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消えない空

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消えない空

1 - 第1話 告白現場

2022年03月18日

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「ねぇ〜あのアイドル見たー?すごくない?」


「うん!もちろん!めっちゃイケメンだよねー!」


「いや、それなぁ!」


授業が終わり、昼休憩となった今…

クラスの女子達が雑誌を開けて話し始める。

次第に教室は騒がしくなり、一人の男が俺に向かって話し始める。


「あの女子カワイー!そう思うよな?如月」

と。


しかし、女の良さがわからない俺は、、どこがだよ。と、俺は内心思いながら、その男にむかって半笑いした。


俺は、如月 芭琉(きさらぎ はる)

高校2年生だ。

俺には、女子の魅力なんて分からない。可愛ければ良いってのもよく分からない。

だって、性格が悪ければ良くないだろ。男子も女子も性格いいやつは一人もいない。


まぁ、そして、多分皆が気になっているだろう、その男とは、、俺のたった1人の友達の大嶋祐(おおしま ゆう)だ。


「如月ー?飯食おうぜ」


こいつだけは、俺にいつも、満面の笑みで、誘ってくれる。


「あー、、いや、今日も屋上で食うわ。悪いな。」


まぁ、嬉しいんけど、断る。俺は、ひとり飯の方が好きだし。

祐は俺が少し躊躇って返事をしてしまったからか…いつもより、少し口を尖らせているように見えた。


しかし、俺はそれを無視して、屋上に向かって歩き出した。屋上は、広いし、色んなところを見渡すことができるから好きなのだ。


そんなことを考えながら、階段をとぼとぼ歩いていたその時だった…。


「好きです。俺と付き合ってください。」

という声が聞こえた。


は?なんでこんなとこでやるんだよ。最悪のタイミングかよ。


「ごめんなさい。」


いや、断るんかい!しかも、女逃げたし。あっ、男と…目が合った…。気まず…。


「あっ、あっ…。」


「いやすみません。こんな公共の場で…ぐすんっ。」


こいつ、泣いてるのか?


「あ、いや、これ良かったらどうぞ。」


俺は、さすがに可哀想だと思ったから、そいつにハンカチを渡した。


「ありがとうございます。洗って返します。」


「あっ、はい。では。」


はぁ。俺、今日ここで食えねぇじゃん。残念だけど、教室戻ろ。


「まっ、待ってください!」


ガシッ…。手を掴まれた。


「いや、痛いんですけど。」


「あっ、すみません。」


なんだ、こいつ陰キャかよ。(俺もだけど)ガタガタ震えやがって。どうせ口止めかなんかだろ…もういいって…俺別にネタにとかしないし。言うとしても、祐にだけだしな。


「名前…名前教えてください。」


名前?口止めじゃなく?


「如月 芭琉。今、高二。君は?」


「すっ杉野 光輝。今、高一です!」


「俺の一個下ね。タメでいい?」


「はい!もちろんです!」


「じゃあ。また、どこかで。」


「ちょっと、ちょっと待ってください!」


え?まだ何かあるのか?名前聞いておしまいでいいじゃないか。


「一緒にお昼食べませんか?」

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