テラーノベル
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前回の続きです❕
「……んっ、……ふ、ぁ……っ」
深く、深く奪われていた唇が離れた瞬間、勇馬の口から熱い吐息が漏れた。
視界がちかちかと点滅し、さっきまで「親友」として座っていたはずのソファが、今はまるで底なしの沼のように感じられる。
「……っ、……、……しゅーと、お前、……な、に……」
勇馬は真っ赤な顔で、信じられないものを見るように愁斗を見つめた。
「……気づいた? 勇馬の今の反応、……ただの『好き』じゃないでしょ」
愁斗は余裕の笑みを消さないまま、さらに距離を詰めた。勇馬の膝の間に自分の足を滑り込ませ、完全に逃げ道を断つ。
「っ、……わ、わかんねーよ……! 急にこんなことされて……」
「わかんなくないよ。……勇馬の体、こんなに熱いじゃん」
愁斗の手が、勇馬の細い腰をぐいっと引き寄せる。
「まっ…て…」と声を漏らして、勇馬は愁斗の胸に両手を突いた。突き放そうとしているのか、縋ろうとしているのか、自分でも分からないまま、指先が愁斗のシャツをぎゅっと握りしめてしまう。
「……勇馬。さっき『好き』って言った時、どういう気持ちだった?」
「……っ、それは、……お前が大事だから、……ずっと隣にいたいって……」
「……勇馬。今俺にだけ向けてるその感情ってさ、他の誰にも抱いたことのないものでしょ?」
愁斗の低い声が、勇馬の耳元で熱っぽく囁かれる。
「他の誰にも――」。その言葉が脳内に響いた瞬間、勇馬の心臓がこれまでにないほど激しく跳ねた。
「……っ、……ずるいだろ、……そんな、言い方……っ」
恥ずかしさが限界を超え、勇馬の目尻にじわりと涙が浮かぶ。
「もう無理、離せ」と呟こうとしたけれど、口から出たのは「……しゅーと」という、自分でも驚くほど甘く、切ない呼び声だった。
「……。……そんな声で呼ばれたら、もう離してあげられないんだけど」
愁斗の瞳に、深い独占欲の熱が灯る。
あいつは勇馬の耳たぶを優しく甘噛みし、そのまま首筋に鼻先を埋めて、深く匂いを吸い込んだ。
「勇馬……。お前、自分が俺にだけ向けてたその優しさが、どれだけ俺をその気にさせてたか分かってないでしょ。……責任、取ってよね」
「……っ、……、……せき、にん……って……」
「……全部、教えてあげる。……俺に恋したことが、どれだけ甘くて、……逃げられないことなのか」
愁斗は再び勇馬の顎を掬い上げると、今度は抗う隙も与えないほど、情熱的に、そしてとろけるような深いキスで、勇馬の思考を完全に奪い去った。
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