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文久時代 (1862年)
朝餉が済んだ後の事。縁側で山南さんとお茶を飲み話すのが日課になっていた。山南さんが急に聞いて来た。
「遥ちゃんは、藤堂君と沖田君どっちが好きなの?」
私はなんの話だろうと思い、
「宗次郎は幼馴染で、平助はいつも元気な男の子だと思っています」
「そっか」といい山南さんは笑っていた。
「遥!お手合わせをお願いします!」
山南さんと話しているのに真ん中に入ってきたのは平助だった。私は、いいよ。少しだけね。といい道場へ向かった。
「遥、賭けしようよ!」
「なんの?」
「俺が勝ったら結婚して」
「え?なに急に」
「遥が勝ったら結婚して」
「なに?同じじゃない?」
私と平助は笑いに落ちた。それから笑いながらの試合は同点で終了した。その時気づかなかったが宗次郎も横で見ていた。目があった瞬間何故か顔を晒され道場からでていってしまった。
「同点で終了とか納得いかない〜遥〜!」
「終わり!仕事があるから行くね」
と道場を後にした。夕餉を準備する為支度をし終えた。お風呂に入ろうと支度をして向かっている時、宗次郎が私の前を歩いていた。
「宗次郎!」
「…」
5秒ぐらい沈黙が続き、
「え、怒ってる?」
「なに?」
宗次郎は笑顔だった。だが目が笑っていなかった。
「俺部屋戻るから、おやすみ」
と背を向けられてしまった。
どうして?私はモヤモヤしていた。
そしてあまり寝付けなかった。朝餉の支度を終えた後縁側に山南さんがいて、私もお茶を持ってきた。
山南さんは私の顔を見るなり心配そうに言った。
「遥ちゃん、目の下クマがすごいよ。どうしたの?」
「クマすごい?今日ぼーっとしてて気がつかなかった」
「恋の悩み?」
「え?いや違うよ。昨日の夜お風呂入る前に宗次郎と会って話してたんだけど、何か怒ってる感じで、ずっとモヤモヤしてて、全然寝れなかった」
「沖田君って怒るんだね。そいえば昨日の試合沖田君も見ていたよ」
「そう、目を逸らされたような…?」
その時、歳三にお茶を持って来いと呼ばれ私は支度をした。勇と歳三がいる部屋に持って行った。お客様がいるようだった。