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『双子の名探偵は今日も嗤う』〜謎あるところに闇は生まれる〜
第4章 『愛するが故に犯してしまった罪
破った約束』
〜護る為に嘘を吐く〜
第3話 捜査の中に生まれる違和感
1階の執事
『すみません、殺害された料理長さんについて従業員の方々に聴取をお願いしているのですが、いいですか?』
『は、はい。副料理長。悪魔執事の方々が……。』
『忙しい中申し訳ございません。私はベリアンと申します。貴方が副料理長さんですか?』
『はい。デリート・カシフです。料理長とは旧知の仲でした。まだ駆け出しだった私をここのレストランに配属したのも料理長でした。料理長の作る料理はどのお客様にも好評でいずれ私もそのようになりたいと思っておりました。』
『慕われていたんですね……。』
『はい……。』
『…ん?この甘い香り……。』
『ロノ、どうした?』
『あの〜間違ってたら申し訳ないんですけど…もしかしてカシフさんパティシエだったりしますか?』
『え…どうしてわかったんですか?』
『砂糖のような甘い香りと…生クリームの香りがしましたから。』
『…ふむ。確かに甘いな。』
『あ、ロノ君はうちの屋敷の料理人なんです。』
『あぁ、なるほど…流石ですね。えぇ。お言葉の通り私はパティシエです。料理長の作った料理と私の作ったスイーツでいずれはお店を持ちたいと思っていましたから。』
『そうでしたか…。』
『あの、ベリアンさん。』
『はい。』
『料理長を殺したのはあの女性ではないとしたら……。他の誰かってことですよね?』
『……えぇ。主様が殺人など犯すはずありませんから。』
『は、はい…そう、ですよね。』
『……っ。』
『ロノ君、バスティン君。別邸の皆さんに伝えに行きましょう。グロバナー家に伝書鳩を飛ばさないといけませんから。』
『あぁ。』
『はい!』
私たちはレストランを後にする。
『っ……。』
俺は悪魔執事の皆さんの跡を追いかける。
『あの、ベリアンさん!』
『どうしましたか?』
『あの、ちょっといいですか……?』
2階の執事
『俺達は料理長の関係者に聞き込みっすよね。』
『あぁ。財布に入ってた名刺を拝借させて貰ったが、結構顔が広いみたいだな。』
『ったく、あの目撃者の奴主様。犯人扱いしやがって。』
『主様が人を殺すわけないのに…。』
『あぁ。今すぐにでも助けに行きたいが…。』
『集まって貰って申し訳ないっす。俺達は殺された料理長の関係者に聞き込みをしに来たっす。』
『料理長を恨んでた、恨みを買ってた人に心当たりはないか?』
『アグリさんはそのような方では…料理の腕も素晴らしく、誰からも慕われる存在の方でした。だから誰かに殺されることなど…。』
『そうですよ。私だって彼の料理の腕を買って契約を結んだんです。殺されるような方では到底思えません。』
(料理長は相当慕われていたようだな。だとしたら料理長を殺して得をする人物だな。)
『御協力ありがとうございました。』
『ハウレス、何か分かったのか?』
『…あぁ。犯人は料理長を殺して得をする人物。そして…主様に罪を擦り付けようとしている奴だ。』
『許せないっすね。主様に罪を擦り付けようとしているなんて。』
『うん。とにかく主様に事件のことを教えないと。』
3階の執事
『フロントの前に仰向けになって見つかった…胸を一突き…一切の躊躇がない。怨恨だろうね。』
『凶器のナイフはこのナイフか…このギザギザに刺されたら痛いなんてもんじゃ無さそう…。』
『特に気になる物証もありませんね……。 』
『料理長の部屋に入れればいいんだけど…。』
『お任せ下さい。ルカスさん。このホテルの警備員の方にグロバナー家の権力を駆使して鍵を貰いました。』
『流石ナックだね。』
『フィンレイ様にバレたら怒られそうだけど…まぁいっか。』
料理長の部屋
『沢山の料理本にメモ書きが沢山だね。』
『えぇ。沢山研究なさったんでしょう。おや、これは…?』
『何か見つけたの?』
『はい。これは…日記ですね。』
ペラ…。
『あいつのスイーツの腕は素晴らしい。いずれ私の跡を継がせるにふさわしい。』
『スイーツの腕…。』
『みんなが聞いた内容を共有する必要があるね。この日記を回収させてもらおう。』
『はい。』
地下の執事
『貴方が第一発見者の警備員の方ですよね?』
『あぁ。リュース・ヘデンだ。』
『昨日の夜のことを詳しく聞かせてもらえるかな?』
『昨日の夜…ホテルの見回りをしていたら仮面をしたあの女が刃物を持って立ちすくん出るところを見たんだ。そしたら料理長が血を流して倒れていたんだ。それで…俺が声をかけたら逃げていったんだ。』
『それだけですか?』
『あぁ。持ってた刃物を投げ出して逃げたんだ。』
『他に何か覚えてないですか?』
『他に……?』
『……。』
ダンッ!
私はテーブルを叩く。
『早く思い出してください。こっちは大切な主様を貴方に犯人扱いされて今すぐにでも貴方を壊したいくらいなんですから。』
『ら、ラト君…気持ちはわかるけど落ち着いて。』
『…すみません。』
『っ…。そういえば…。顔を照らした時…右耳ピアスが見えたな。』
『…え?』
『?』
『ミヤジ先生。麻里衣様は右耳にピアスなんて付けていましたか?』
『いいや…麻里衣様はピアスなんて開けてない…。』
『え……?つまり、それって…。』
『……っ。私の予想が当たれば…最悪なことになりそうだ。』
それぞれの捜査が終わり、1度部屋に集まることになった。
次回
第4話 杜撰な計画