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若き覇王に、甘くときめく恋を

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若き覇王に、甘くときめく恋を

115 - 第四章 永遠の愛を、二人で EP.3「贈られた指輪の意味とは…」⑳

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2025年03月25日

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帰りは車で家まで送ってもらい、降りる際に、彼は「また……」と口にした後で、「……本当は、もう少しともにいられたらとは思うが……」そう名残り惜しげに付け足した。


そのセリフに、顔からボッと火が出そうになる。


「今日は、店舗の巡視じゅんしの予定があって。私も、もっと時間を取れればいいんだが」


「いいんです」と、にっこりと笑って彼へ返す。


以前のデート終わりには、仕事があると言う彼に寂しい思いもしたけれど、もう今はそんな風に感じるようなこともなかった。


だって、何より彼は、確かなあかしをくれたんだもの……。


そう思いつつ、左手の薬指に目を落とすと、


「……この指輪が、ありますから」


おのずと胸が熱くなった。


「ああ……、それに見合う言葉を、いずれは伝えよう」


仄かに照れたようなおもしで、再び伝えてくれる彼に、たまらない愛しさが募る。


「貴仁さんを、好きになってよかった」


想いのままを口に出すと、


「私もだ……」と、甘やかな一言が戻った。


「待っていてほしい。いずれはしっかりとした形でと、きっと約束する」


もう一度、彼が自らにも言い聞かせるかのように告げて、指輪の嵌まった私の左手を取ると、澄んだ青い煌めきを放つサファイアに、贈られた時と同じように静かにキスを落とした。


「……離れがたいな」


そうして、低く切なげに声に出すと、私の身体を抱き寄せ、口にした言葉を体現するような、いつにない情熱で接吻くちづけた。

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