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プロローグ
⟡.·
:.
。.
幼い頃からずっと一緒だった蒼寿と栞月
高校受験を控えた中学3年生のある日。
いつものように一緒に登校していると――
「ねえ、蒼寿」
「ん?」
「最近、めっちゃ告白されてない?」
「……まあ」
「すごいね!」
「…………」
「何?」
「いや」
蒼寿は少しだけ栞月を見つめる。
「俺が誰に告白されようが、どうでもいい?」
「え?」
「……なんでもない」
「変なの」
夢主が笑うと、蒼寿は小さくため息をついた。
――こいつ、ほんとに鈍い。
実は蒼寿が好きなのは、ずっと昔から栞月。
でも幼なじみという関係を壊すのが怖くて、なかなか言えない。
ところがある日――
栞月に突然、同じクラスの男子から告白が。
「……俺、前から好きだった」
「え……」
偶然その場を見てしまった蒼寿。
「…………」
無言でその場を離れる。
その日の放課後。
栞月が蒼寿の家に遊びに行くと――
「蒼寿、今日なんか変じゃない?」
「普通」
「絶対普通じゃない」
「普通だから」
「怒ってる?」
「怒ってない」
「じゃあなんで目合わせてくれないの?」
「…………」
しばらく沈黙したあと。
蒼寿がぽつり。
「……今日、告白されたでしょ」
「なんで知ってるの?」
「見たから」
「そっか」
「……で?」
「え?」
「返事」
「まだしてないよ」
その瞬間。
蒼寿の表情がほんの少しだけ緩む。
「……そっか」
「何その顔」
「別に」
「もしかして安心した?」
「してない」
「ふーん?」
栞月がニヤニヤすると、蒼寿は顔を背ける。
「……うるさい」
そして小さな声で、
「……好きなやつが他の男と付き合うとか、普通に嫌だから」
「え?」
「…………」
「今なんて?」
「何も言ってない」
「言ったじゃん!」
「言ってない」
「蒼寿!」
「はいはい」
そう言いながら笑う蒼寿。
――この日から、二人の関係が少しずつ変わり始める。
コメント
1件
いやー、王道の幼なじみもの、良いですね…!蒼寿の「好きなやつが他の男と付き合うとか普通に嫌だから」、あの本音ぽろっと出ちゃう感じがもう最高でした。照れ隠しで「言ってない」って押し問答になるところとか、青春案件すぎる。栞月が告白された場面を偶然目撃しちゃうのも、よくあるけど刺さるやつ。続きで二人の関係がどう変わっていくのか、気になりすぎる…!