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もう何時間が経っただろうか。何度も言った 待てという言葉はこの男には通用しない。俺の額は汗なのか鼻水なのか涙なのか分からない液体でびしょびしょになっていた。
「あぁ”っ、ぅ、、」
声を抑えるなんてことを考える頭はもう無い。ただ与えられる、辛いとも言える快楽に抵抗できずに、ピンクの天井を眺めていた。
ああ、あの時の俺を殴ってやりたい。なんて、テンプレートな言葉しか出てこない自分も情けなくなってくる。
「っ、、、、、りつさん、、」
俺の上からギラギラした目で見てくるこいつを見ながら、数時間前の失態を思い出す。
俺には4年半付き合っている彼氏がいた。4年半と言うと、小学生が高校生になったり、オリンピックがやってきたりする。4年半は大きい。俺にとっては、大きかった。
その彼氏に振られたのはつい1週間前の事だった。覚悟はしていたが、別れを切り出されるとどうしていいか分からなくなった。自暴自棄になって、出会い系アプリに登録して、なるべく元彼と似ていない人を選んでDMをした。
とにかく人と話していたかった。お酒を飲みたかった。そうしていないと、自分が保てなくなりそうだった。
DMを送った男『そうま』とは、なんだか気があった。趣味も似ているし、仕事の話もできた。プロフィールを見る限り同年代、ということもあるのだろう。俺たちは時間をかけず打ち解けた。