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東京都 渋谷 9月26日 三時丁度 外は “雨” が 降っていた。
大きな水たまりにはまった靴、 水が染み込んでくる感覚。
いつからだろうか、 音が聞こえなくなったのは。
子どもたちが急な雨に驚いて、 異様に高い声。 隣では他人の悪口をいっていたおばさんがすたこらさっさとかけってった。
生まれつきだろうか、 目が見えなくなったのは。
眼の前には美味しそうなパスタ、 雨が滴る音。 定員が「ごゆっくり」と言い残して行った。
あの日からだろうか、 味がわからなくなったのは。
いつまでも動画をみている、 自分がおかしいのはわかっていた。 窓の方を見ると強く雨が打ち付けていることがわかった。
自分のせいだろうか、感覚がなくなったのは。
○○君のこと好きです! 私と付き合ってください! 頭を下げて手を伸ばした。 首に垂れた雫、 彼はごめんといい帰っていった。
泣きそうになったのは、 匂いがかんじないからだろうか。
それとも…
次の日 9月27日
私は、好きな本を読みに図書館に行こうとしていた、そうゆう気分なのだ。着くと陽キャたちが騒いでいる、見て見ぬふりをして席に座った。その声はとてもうるさいもので、耳にガンガン突き刺されているようだ。数分後になぜだかわからないが私の方を見て攻め寄って来る。ゾクゾクと震えながらも本で自分の顔を隠す。隠していると、10秒立たないうちに陽キャ軍団が詰め寄ってきて何か言った。
「;。、s;えおl::・。、l : ; ! 」
私は手話を即座にした。( 私は耳が聞こえないんです と手話をした。)
そうすると、陽キャ軍団はくすくすと笑っているように見えた。なんだか悲しかった。私は伝音性難聴であり、普通の人からすればずっと耳に耳栓をしているような状態らしい。それだと聞こえてしまうと思うだろうが、私はその中でもかなり重症の障害なのだ。それが世間に批判されてしまうそんな世間が悲しくて、悔しかった。
そんな必要のないことを考えていると高い位置にあるポニーテールの女の子が陽キャ軍団から私を守るように言ってくれた。
「そんなことして楽しい? やめなよ!」 私には何を言っているか分からなかったが、たくましいことを言ってくれたような気がする。その女の子がなにかいうと、陽キャ軍団は嫌な顔をして逃げてった。
私は手話で即座に返した。 「 ありがとう 」
私が返すなんて思っていなかったのか、慌てた表情で急いで紙を出し 紙に書いて返してくれた。
「 困ったときはお互い様っしょ! 私 上沢 さく、 よろしくね! 」
私は大きくうなずき、紙にこうかいた。
「 私は、紅野 綾瀬です。 よろしくお願いします! さくちゃんって呼んでもいい? 」
彼女は優しく微笑み、同じく紙に書いてくれた。
「 私も障害もっててさ、 鼻で匂いを嗅ぐことが できないんだよねー 」
とてもびっくりした、私以外にこんな身近に障害者がいるなんてって。びっくりしたけれど、少し安心した。
数時間立ち、彼女との会話は止まらなくてとてもたのしかった。二人で話していると私の高校と同じで、一つしたの1年生だという。そしてふたりは連絡先を交換して、お友達 になった。
9月27日 とてもいい日だった。 また、 さくちゃんと話したい。
[ 青 春 と 書 い て 名 草 ] 1 話