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彼女の頭を両手で押さえ乱暴に口に抽挿し喉元で射精すると、彼女はそれをむせながらも飲み込んだ。
自分の意思の弱さとそれによる苛立ちを彼女にぶつける。
「安全日だからナマでもいいよ」
「いや、お互い相手がいるんだからそれはダメだよ」
「別に気にしなくていいのに、私達って身体の相性はすごくいいよね、いっそのことお互いのパートナーを切り捨てて一緒にならない?」
「いや・・・それは・・」
彼女はスキンを付けるためにオレのモノをしごきながら
「奥さんはこんなことしてくれないでしょ?」と言ってまた口に含んだ。
「ねぇ、泊まろうよ。明日は土曜日だし朝までたくさんしてあげるよ」
「そんなことできるわけ無いことぐらいわかるだろ」
「もっと私のこと大切にしてよ、会社で言っちゃおうかな」
どうして・・・こんな風になってしまったんだろう。お互い遊びだったはずなのに
会社にばれたら間違い無く良くて左遷、悪ければ退職だ。
そうしたら、有佳に何て言えばいい・・・
「泊まるのは無理だよ・・・り・・・離婚する時に不利になるだろ」
「あははははは、嬉しい賢也くんはやっぱり私が良かったんだ。じゃあ今日は我慢してあげる」
彼女のマンションを出て重い足取りで妻の待つ我が家に帰る。
たしかに、はじめは彼女が強引だったから仕方なくだった。
口でされる行為が気持ちよくて、お互い遊びと割り切ればとも思っていたが今は有佳への罪悪感に今は苦痛になっている。
彼女との関係を断ち切ろうと思っても、この関係を盾にされ別れる事ができなくなってしまった、どうすればいいんだろう。
家に入るとまずリビングに鞄をおいてスーツを脱いでからバスルームに向う。
身体中から彼女の匂いと痕跡を消してからでないと有佳のいるベッドに入る気になれず、丹念に身体を洗ってから二人のベッドルームに向う。
柔軟剤の効いた肌着を身につけると眠って居る有佳に「おやすみ」とささやいてベッドに入った。
彼女は恋人とはどうなっているんだろう、もうやめたい。
くるしい・・・
「賢也起きてる?」
起こしてしまったんだろうか、彼女を抱いたあとに有佳と言葉を交わすことが苦痛で起こさない様にしていたのに。
「どうしたの、眠れない?」
「うん・・・その・・・したい」
「え?!」
いつもオレから求めていて、それをかわいく受け止めてくれていた。
有佳からさそってくるのは初めてだった。
それは凄く嬉しい。
しかし、今日は・・・無理だ。
あの女を抱いた手で有佳を抱くのは有佳を穢してしまうような気がしてできなかった。
「えっと・・・ごめん、残業で疲れていて」
最低だ「ごめん」としか言葉がでてこない
「うううん、そうだよね残業してきて疲れているのに。すこしテレビを見てから寝るね」
そう言ってベッドルームを出て行く有佳を止めることができなかった。
有佳とのセックスに不満は無い、むしろ恥ずかしそうにそれでいて感じている姿は可愛くて愛おしい。
今、一人でリビングにいる有佳を思うと無性に自分に腹が立つ。
もうやめなければ・・・
なかなか寝付けなかった。
有佳は結局、ベッドに戻ってこなかった。夫婦ならこんなこともあるのかも知れないが、浮気をしているという負い目がある分、不安になる。
ベッドルームからでるとキッチンからいい匂いがした。有佳が朝食を用意してくれている。
よかった・・・いつも通りだ。
「有佳、おはよう」
「おはよう、食事できてるよ」
そしていつもの柔らかい笑顔で迎えてくれる。
「今日もうまそうだね、顔を洗ってくるよ」
大丈夫、いつも通りだ。
休日は二人で出かけたり、家でまったりと過ごす、結婚して2年ずっとしてきたことだ。
漫画を原作とした有名アイドルが主演を務めている恋愛映画がテレビで放映されている。
「これ、有佳が見たかったやつだよね」
主人公がキスをするシーンで同じように有佳にしようとしたら「飲み物を持ってくるね」と言ってソファを立っていった。
いつもなら、腕の中にすっぽりと入りオレの愛撫を受け入れていくのに昨夜の事がしこりとなっていく。
テーブルの上に置いたスマホに恵美からのメッセージが入ったことの通知があり、慌てて裏返した。
しこりはすこしずつがん細胞に変っていく。
その前に・・・切除してしまわないと