「愛し、愛されたい。」
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ただ、何かを愛してみたかった。
他の誰でもない、自分が。
いつも通り、バイト終わりの歩道をぼーっとしながら歩いていた。
時刻は10時半ほど。帰って洗濯やお風呂を済ませて、ご飯は作る気力が起きないからすぐベットに入って寝よう。
そんなことを考えながら暗くて小雨が降っている夜道をとぼとぼ歩いた。
そして、ある公園の前のベンチにふと目がいった。
「ひろって」
そんなことをダンボールに爪で掘ったのか、そう書かれていた。
中には捨て子と捨て犬。
見たところ子の方は軽く中学生は優に越えている見た目をしており、捨て犬の方は白い毛が薄茶色く汚れていて、小汚かった。
…ほんの、出来心で
ちょっとした偽善が働いた。
その子と犬を家に運び、軽くシャワーを済ませる。
髪を乾かして、作る予定がなかった夜ご飯をなるべく早く出せるように作る。
夜ご飯をテーブルに出し、子供と犬を見る
子供の方にはなにやらまぐろのようなブランケットが着いていて、面積も小さかったから毛布を持ってきて被せようとした。
? 「…ぇ、?」
少年が目を覚ましてしまった。
? 「はっ、、ぇっ、ぁ、」キョロキョロ
どうやら混乱しているようだった。
気付いたのか、犬の方も目を覚ました。
赤 「、、君、公園で野宿してたから、」
? 「ぁ、、。ペコッ」
赤 「えぇと…っ君はどうしてあそこにいたの、?」ささっ、
毛布をソファーに置いた後に子供の隣に座ってなるべく優しい声で問いかける。
子供と仕事以外で会話なんてしたことなかったからぎこちないながらもとりあえず会話を進めようとする。
? 「、、、。」
沈黙。そりゃそうか。
赤 「…お風呂、入る、??」
? 「、、、?」
おい、マジかよ。
もしかしてお風呂知らない感じ??
色々大変だなぁこれ、
赤 「あー、、体綺麗にしない、?」
? 「、、!」コクッ
良かった。どうやら通じたようだった。
でもお風呂知らないとしたらシャワーも俺がやらないとか、てかこの犬もシャワーしないとな。
お風呂からあがって髪と毛を乾かす。
犬の方は暴れて大変だったけど、子供の方は落ち着いててよかった。
赤 「、、あ、そういえば君名前は?」
? 「、、」カキカキ
そこらへんにあったペンと紙で文字を書き進めている。数秒待ったあとに、3文字の単語が紙に書かれていた。
赤 「、、ないこ、か。」
コメント
3件
ひろったのか!!少しの偽善でもありがたいから、拾ってくれてありがとう!(?)
楽しみ♪
最高でした✨次も楽しみです。