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太宰さんが女性であることを隠している世界線です。
⚠️整理用語が出てきます。微太中。
私は、シャワーを止めて洗面所に出る。
やっぱり中也に打ち明けるのは気が重い。
床に血がつかないようにとりあえず下半身を拭いて、ナプキンをつけて下着を着る。
体を拭き、ふと考える。
サラシはどうしようか。いや、もう話すんだし、つけなくていいか。私はもう諦めている。聞かれたことは全て話すつもりだ。
着て来た服に着替え、中也の待つリビングへ向かう…。
太「…中也?」
中「あ、あぁ、太宰。やっぱり違和感あるなぁ…笑 ま、慣れればいいだけだけどな。お腹空いてるだろ?蟹料理作っといたぞ。食べながら話そうぜ。」
中也なりの気遣いだろうか。その優しさに少しの喜びと、安心を覚えた。
太「うん、食べる。」
太中『いただきます。』
私は蟹をつまんで、一口食べた。
太「…。」
中「ど、どうした太宰?口に合わなかったか?」
太「いや、美味しくて…。」
中「そうか、 よかった。(にこっ)」
それから少し、私たちは世間話を楽しんだ。
中「なぁ、太宰。そろそろ聞いていいか?」
私は少し息を呑んだ。やっぱり怖い。
だけど私はもう隠すことはできない。
太「ああ、なんでも聞いていいよ。」
中「じゃあまず一つ目。お前、今体調悪いだろ。顔色悪いし、いつもより元気もねぇ。何故だ?」
太「せ…なんだよ。」
中「? わりぃ、もう一回言ってくれ。」
太「生理…なんだよ…今。」
中「! そうか、薬いるか?」
太「あるなら頭痛薬と腹痛薬が欲しい。」
中「分かった。ちょっと待ってろ。」
あぁ…。やっぱり中也は優しいんだなぁ。
いつもいつも。なんだかんだで優しくしてくれる。何故か視界が滲んできた。きっと、生理になると情緒が不安定になりやすいからかな。多分。
中也から薬を受け取り、飲んでから数十分もたった頃、体調が良くなってきた。
中「じゃあ、二つ目の質問だ。この事は探偵社に知ってるやつはいるのか?」
太「乱歩さんと、与謝野先生は知ってるよ。
と言っても教えたわけじゃなくて、つい最近、バレちゃったんだけどね。笑」
中「そうか。みんなには言わないのか?」
太「そうだね、。今の所言うつもりはないよ。でも、言わなきゃいけない時が来たら言うさ。」
中「理由って聞いてもいいか?」
なんでも答える、そう決めたはず。それでもやっぱり理由を言うのは怖い…。
そんな私の心を読み取ったのか、中也は
中「言いたくないなら言わなくていいさ。」
太「! な、なんでわかったの?」
中「ふはっ。何故かって?俺は太宰の”元相棒”だからな。」
太「そっか…!」
私は、今初めて中也が相棒で良かったと思った。
太「あと聞きたいことは?」
中「ない!あと、今日はもう泊まっていけ。暗いからな。」
太「あぁ、そうさせてもらうよ。あと、パジャマってあるかい?」
中「うっ…。パ、パジャマか?サ、サイズがあればな…。」
私はこの反応を見てないと確信した。
太「はぁ、中也。買いに行こ。まだやってるかわかんないけど、それか森さんに貰お。」
中「そうだな、店はもうやってねぇだろうし、首領に貰いに行くか。太宰、一緒に行くか?」
太「…行く。」
中「そうか。じゃあサラシ巻いてこい。待ってるから。」
太「いや、このままでいいよ。」
中「そうか。…!? え!?いいのか!?」
太「いろいろ質問責めにあうよりいいでしょ。私としてももうどうでもいいやって感じだし。」
中「じゃ、このまま行くか。」
太「うん。」
切ります。
次回10♡よろしくお願いします。
それでは。