「アゼベの王は聡明で寛大なお方だと聞いていたが、どうやら噂は間違っていたらしい」
王の命令によって、一気に臨戦態勢になったアゼベ兵たちが喉元に向けて剣を構えているのに、放たれたアッシュの強気な言葉に空気は更に張りつめる。
白髪に煌びやかな装飾品で彩られた豪華な王冠を被り、その顔を黒い布で隠しているアゼベ王の鋭い視線が、こちらに向けられていると分かるほどの緊張感と重たい空気に怯むことなくアッシュは言葉を続ける。
「こちらからの提示は王の身柄の引き渡しと治療薬の情報の共有。アゼベ国にとって悪い話ではないはずです。他に要望があるなら仰ってください。我々は“対話”をしにきました」
先ほどの挑発ともとれる言葉とは違って、冷静に丁寧に話すアッシュの言葉に、その場にいる全員が耳を傾けているのが分かる。
「長く続く戦**********
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