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中学1年の冬。
靴箱に1枚の手紙が入っていた。
[放課後、大丈夫だったら。
屋上へ来てください。2年 村越 幸輝]
「宣戦布告?!あたし何かしたのかな?」
隣で見ていた、智恵美が大爆笑。
「宣戦布告ってwww どうみても、告白でしょ?!これ。しかも村越先輩ってさ
あの、かっこいい人でしょ?」
「そうなの?知らない、だれ?」
「ファンクラブもあって、告白されまくってるけど、全部断ってるひと!部活は確か…
バスケ部!」
「??だれ??笑」
「とりあえず、行ってみなよ!
不安だったら、一緒にいくし。屋上の出入口で待ってるから!!」
「ありがとう!行ってみる」
放課後のチャイムが鳴り、あたしは屋上へ向かった。
ギィィ…。屋上の扉を開ける。
なんだ、誰もいないじゃん。
まだ来てないだけか。
そう思い、屋上から部活に励む人達、
帰宅する人達を眺めていた。
ギィィ…。扉が開く音がした。
扉のほうを見る。
「あ…あの…お手紙」
そこには、背の高い男の子が立っていた。
かっこいい…?のか?
あたしには、わからなかった。
「ごめんね、急に。びっくりしたでしょ?」
「あ、いえ…っ」
「俺さ、君が入学した時から可愛いなーって思ってて。バスケ部に、見学来てくれた時も。目が離せなくて。すれ違う時も、可愛い声や笑顔に。どんどん惹かれていってさ。
人の事好きになったことなかったんだけど。
初めて好きって思えるひとができて、それが
奈月さんでした。よかったら…俺と…付き合ってほしい。」
告白。
でも、答えは決まっていた。
「ありがとうございます。こんなあたしのこと、好きになってくれて。でも、あたし…転勤族で、いつ父の転勤が決まって転校になるか
わからなくて。そうなると…」
「知ってる。実は俺も同じ小学校。その時からもしかしたら、好きだったのかもしれない。
同じ中学って、思わなかったし。周りが変わってるのに、奈月ちゃんは、周りに流されない所にも惚れたのかもしれない。」
「え?…」
「1週間……いや、1ヶ月!!好きになってもらう努力するから、付き合って!!1ヶ月経っても俺の事好きにならなかったら諦めるから!!」
「あ、いやでも。転校……」
「その時はその時!!いつになるかわからないんでしょ?それは、その時考えよ!!」
「あ、はい…」
「今日から、1ヶ月俺頑張るからさ!!
俺と……付き合ってください!お願いします!!」
必死な告白と、圧に負け。
あたしは、1つ上の先輩。
人気らしい、村越幸輝と付き合うことになった。
好きになるはずない。そう思ってた。
こんな、大人気の先輩と付き合ったことで
有名になり、そして。
また、忘れられない、経験をまたする事になった。