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あ ~ 、 好 。
書きたい結末が考えてるうちにふたつもできてしまったんで……ストーリー2つに分岐させます!
◉この話は、分岐1つ目のお話です。
変わらず🐷↔☃️←🍌←🍆です!
🍆side
「おんりーチャンが俺の事好きだったら良かったのに。」
彼を夢の中へと送ったあと、自然に自分の口からこぼれた言葉。
無意識にこぼれた言葉に、他人事のように驚いて、傷つく。
気づけばもう抑えが効かなくなっていた。
「おんりーチャン、俺はずっと好きなんだよ。」
寝ていることを利用した卑怯な手段で、直接ぶつけられない想いを伝える。
こうするしか出来ないんだ。
こんなにつらい状況にいる貴方をこれ以上困惑させられないから。
あぁ、また。
失恋した後輩を慰める優しい人のフリして。
本当は嫉妬でぐちゃぐちゃなくせに。
でも、
「…………おらふくんが羨ましい。」
零れる言葉は全て本心だった。
「……こんな俺でごめんね。」
嫉妬も。
愛も。
全部。
「俺は……俺は、ずっと好きだった。」
「……でもおんりーチャンは、おらふくんのことが好きなのわかってたから。」
あなたのことが好きでずっと見ていたからこそ、分かってしまったから。
あなたが持っている「好き」は、俺に向けられたものじゃなかったから。
「好きになった……いや、なってしまったその瞬間から、叶わない運命だったんだよ。」
大好きな貴方は、隣ですうすうと寝息をたてている。
やっぱり好きだ。
勝手に、もうどうしようもなく恋焦がれて。
そして勝手につらくなって。
「ねぇおんりーチャン。俺はさ、どうしたらいい?」
好きだから、貴方があの人を想う気持ちを大切にしてあげたいのに。
その好意が俺に向いてないのが嫌で。
腹立たしくて。
妬ましくて。
「っ……」
泣いてしまう自分が情けない。
一番つらいのは俺じゃない。
わかってる。わかってるのにさぁ、
「…………俺じゃ、ダメなの?」
諦められない。
心底馬鹿だなと思う。
結果なんて見えきってるのに。
はじめから。
好きになんてならなければ良かったんだ。
🍌「……ぼん、さん……」
🍆「……!!」
見られてしまった。
泣いてるところなんて、一番見られたくなかったのに。
🍆「……ぉ、おんりーチャン、目覚めた?」
🍌「……はい、すっかり。それより……」
目が合う。
彼の瞳が、「何故泣いているの?」と問いかけてくる。
🍆「……ああ、気にしないで気にしないで。なんでもない、から。」
🍌「……」
手の甲で強く目元を拭う。
おんりーチャンは黙って目を逸らした。
かと思いきやもう一度見つめ直して、ゆっくりと口を開いた。
途切れ途切れに紡がれた言葉は、
🍌「…………もし俺が、全部聞こえてました、って言っても。」
“なんでもないって言えるんですか?”
想像もしていないものだった。