昔の夢を見たような気がした。
?「お〇〇さ〇!テスト100点とった〜!」
?「凄いね!〇〇!!」
肝心のところが聞こえない。
2人は誰。
何者なの。
知らない、知らない、知りたくない。
思い出せない記憶が、どこかにあって。
それに気がつけないまま時を過ごしていた。
視界が明るくなって。
段々と周りの音が聞こえてきた。
さとみ「ご飯できたぞー!」
ジェル「まじ!?はや〜」
ころん「美味そー!!」
るぅと「お兄ちゃんにしてはよくやります」
さとみ「それは褒めてんのか、?笑」
さとみ「兄ちゃんたち起こすか?」
ジェル「起こそうぜ」
さとみ「そうすっか笑」
るぅと「あれ、莉犬兄!!」
莉犬「おはよぉ…けほっ」
起きてから出した声はすごくガラガラだった。
さとみ「ご飯食べれそ?」
莉犬「少しなら…こほっ」
莉犬「兄ちゃんは?」
さとみ「そこ」
隣を指さす。
隣を見れば、顔色の悪いお兄ちゃんがいた。
原因は俺だ。
俺が心配をかけたからだ。
俺が、俺だけが悪い。
それでいいんだ。
ななもり「莉犬くッ…ごめッ…ポロポロ」
大好き声が聞こえて、振り返る。
彼はまだ起きていない。
それならさっきの声は…?
寝言なのか、幻聴なのか…。
どちらにせよ、今なにか言葉を発したとしてもお兄ちゃんには届かない。
それでも、苦しむ顔を、泣く顔を見る度に自分の不甲斐なさで押しつぶされそうになる。
そっとお兄ちゃんの頭を撫でる、そうすると少し顔を緩めたような気がした。
そんな、お兄ちゃんを見て安心した。
るぅと「莉犬兄、ご飯どーぞ!」
莉犬「ありがとぉ、」
ころん「はい、あーん」
莉犬「え?」
ころん「いや、口開けてよ」
莉犬「え、あ、うん。」
莉犬「熱っ、、」
ころん「あ、ごめん笑」
るぅと「何してるんですか、ほんとに 」
るぅと「涙目になってるじゃないですか」
莉犬「大丈夫だからねぇ、笑」
るぅと「可哀想に、、」
るぅと「後で叱っとくから許してくださいね」
莉犬「別にいいよ叱らなくて、笑」
るぅとver
莉犬兄は、力無く笑っている。
きっと、相当辛いのだろう。
さっきの涙目になった莉犬兄は少し可愛かった。
このまんまでも良いかもと思う気持ちをぐっと抑えた。
莉犬「もう、いいかも、」
ころん「えぇ、まだ5口だよ?」
莉犬「ごめん…」
さとみ「いいのいいの」
ころん「莉犬兄!水いる?」
ころん「お薬もってくる!!」
ジェル「薬はこれな」
ころん「どーもー」
ななもり「んっ、」
莉犬「兄ちゃんッ!!!」
ななもり「莉犬くん…」
ななもり「ごめんね、」
莉犬「ううん!許してあげる!!」
ななもり「ふふ、ありがと」
さとみ「兄ちゃんおはー」
さとみ「ご飯いる?」
ななもり「ちょーだい」
ななもり「お熱下がった?」
莉犬「まだみたい笑」
ななもり「そっかそっか」
ななもり「ゆっくり治そうね」
莉犬「うんっ!」
ジェル「莉犬兄、風呂沸いたけど入る?」
莉犬「入る」
さとみ「誰かと入ってきて」
莉犬「1人でいいって、笑」
ジェル「何かあっても困るしな」
ころん「僕、一緒に入りたい!」
るぅと「僕も!!」
莉犬「いや、いいって、、笑」
笑っている。
本当は、笑えない。
体の傷を見られては、絶対にいけないのに。
弟たちに今までのことは教えたくない。
変にまた、優しくされる。
そんなの俺が望む形では無い。
るぅと「ほら!入りに行きますよ!」
莉犬「1人でいいッ…!!!」
るぅと「莉犬、兄…?」
莉犬「あ、ごめッ…」
るぅと「行きましょ」
るぅと「きっと疲れてるだけです。」
ころん「久しぶりだなぁ…笑笑」
ころん「楽しみ楽しみー」
ころん「あ、おんぶするから、乗って?」
莉犬「ありがと、、」
ころちゃんは1人でうかれている。
僕も、心はすごくうきうきしている。
きっと、久しぶりに入る3人のお風呂が楽しみなのだろう。
莉犬兄の体が弱くなったころから、あまり宿泊などはしないようになった。
だから、必然的に一緒に入ることがあまり無かった。
るぅと「さ!服脱いで、お風呂入りますよ!」
ころん「ほーい!」
るぅと「莉犬兄脱がないんですか…?」
莉犬「えっと、その…」
ころん「くすぐりの刑だっ!!」
莉犬「あははっ!あはははっ!!」
ころん「よし今だっ!!」
莉犬「ッ…!!!!」
ころん「え…?」
るぅと「莉犬兄この傷なんですか?」
るぅと「どういうことですか?」
莉犬「そのッ…ポロポロ」
莉犬「ごめんッ…」
るぅと「泣かないでください、とりあえず」
るぅと「お風呂入りましょ?」
ころん「痛いかったら言ってね?」
莉犬「うんッ…!」
傷をを見られてしまった。
きっとこの傷について聞かれるだろう。
そんなの、答えられない。
答えられるはずがない。
お風呂から出たら自分の部屋に行って、鍵でも閉めようか。
そんな事をしたら、お兄ちゃんが心配するだろう。
また、自分のことを心配させるなんてこと絶対にできない。
ころん「触るよ?」
莉犬「痛ッ…!」
本当に痛い。
殴られた時はもっと痛かった。
熱のせいか、その痛みは腕や背中だけのはずなのに、頭まで痛くなってしまう。
あぁ、また心配される。
心配するな。きっとそう言ったって無駄だ。
第1、俺が言っても説得出来ないだろう。
いつ何が起きるか分からない。
そんな、時を過ごす俺を信頼することなんて出来ないだろう。
鏡に移る、自分の醜い姿を見るほどに、自分の体を恨んでしまう。
コメント
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泣くて、、w まじ、なくて、w …無理すんなよぉぉぉぉ 今回も最高!あと神!!神すぎて神!(??)