テラーノベル
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前回はコメントありがとう!
続き描きました!
ここではたくさんのいろんなBL小説を書いていくつもりなのでよろしくお願いします!
少し物語が変わっています!本当すいません😱🙇
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初
「好きになったのは」
「付き合って三か月になったよ!」
「へえ」
兄の直樹は適当に相槌を打った。
妹が幸せならそれでいい。
そう思っていた。
最初は。
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だが、何かがおかしかった。
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「お兄さん、コーヒー好きなんですか?」
「まあ普通に」
「どこの豆を使ってます?」
「え?」
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陽菜ではなく、なぜか直樹に質問が飛んでくる。
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「お兄さん、映画とか観ます?」
「たまに」
「おすすめあります?」
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また直樹。
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「ねえ悠真、私の話聞いてる?」
「聞いてる聞いてる」
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聞いてない。
絶対聞いてない。
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数週間後。
直樹は確信していた。
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こいつ。
妹の彼氏なのに。
妹より俺を見てる。
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気のせいであってほしかった。
だがある夜、その予感は現実になる。
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「話があります」
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悠真から連絡が来た。
近所の公園。
夜九時。
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「陽菜にプロポーズでもするのか?」
冗談半分で言う。
しかし悠真は笑わなかった。
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嫌な予感がした。
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ベンチに座る。
沈黙。
風だけが吹いている。
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やがて悠真が口を開いた。
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「最低な話をします」
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直樹は黙っていた。
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「俺、陽菜さんを傷つけたくありません」
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「なら大事にしろ」
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「できません」
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その言葉に眉をひそめる。
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「なんで」
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悠真は苦しそうに笑った。
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そして。
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「好きになった人が違うからです」
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直樹の心臓が止まりそうになった。
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「……誰だよ」
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聞かなくても分かっていた。
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悠真は真っ直ぐこちらを見た。
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「あなたです」
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夜風がやけに冷たかった。
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「馬鹿なこと言うな」
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即座に否定する。
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「俺もそう思いました」
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悠真は笑う。
自嘲するように。
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「だから離れようとしました」
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「なら離れろ」
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「できなかった」
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直樹は立ち上がった。
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腹が立った。
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妹に対しても。
悠真に対しても。
そして少しだけ。
自分に対しても。
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なぜなら。
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その告白を聞いた瞬間。
まったく何も感じなかったわけではなかったから。
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「陽菜はどうなる」
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絞り出した声。
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悠真は俯く。
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「別れます」
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「泣くぞ」
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「分かってます」
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「お前のこと好きなんだぞ」
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「知ってます」
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その声は震えていた。
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「だから苦しいんです」
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直樹は何も言えなくなった。
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誰も悪くない。
なのに誰かが傷つく。
そんな恋がある。
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数か月後。
陽菜と悠真は別れた。
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陽菜は大泣きした。
直樹は何も言えなかった。
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兄として。
最低だと思った。
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そして一年後。
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偶然、駅前で悠真と再会する。
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「久しぶりです」
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相変わらずの笑顔。
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「元気か」
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「まあ」
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沈黙。
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やがて悠真が笑う。
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「ちゃんと諦めましたよ」
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その言葉に胸が少し痛んだ。
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なぜ痛むのか。
答えは分かっていた。
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ずっと考えないようにしていただけだ。
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直樹は小さく息を吐いた。
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「……嘘つけ」
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悠真が目を見開く。
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「顔見たら分かる」
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しばらく二人とも動かなかった。
駅の雑踏だけが流れていく。
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「困るんですけど」
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悠真が苦笑する。
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「なんで」
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「まだ好きになるじゃないですか」
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その言葉に。
直樹は初めて笑った。
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「じゃあ、もう一回好きになれ」
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悠真は何も言わなかった。
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ただ。
泣きそうな顔で笑っていた。
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遠回りして。
誰かを傷つけて。
簡単には幸せになれなかった恋だった。
それでも。
ようやく二人は同じ方向を向き始めていた。
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コメント
5件
みぅです🤍🥀 第2話、読み終わったよ… 「好きになった人が違うから」の告白シーン、心臓が止まるかと思った。 妹の彼氏が、妹じゃなくて兄を好きになるって設定、すごく葛藤が伝わってきて苦しかった。 でも「嘘つけ」「もう一回好きになれ」って直樹が言ったところで、やっと報われた気がしてじんわりきたよ。 誰も悪くないのに傷つく恋もあるんだね、すごく切なかった。 続きが気になる…🌙