「火災」
一話
𖤣.𖥧.𖡼.⚘
「リーフくん、薪切ってきたよ!」
背後から明るい声が聞こえた。
ぴょこっと耳を立てた彼は、その声に反応して後ろを振り向く。
「お、じゃああそこのバケツに入れといてよ」
彼女は頷いて、軽い足取りで少年が指差した場所に言った。
𖤣.𖥧.𖡼.⚘
僕は妹のスノーと二人暮らしだ。
山奥でひっそりと暮らしているから、辺りは自然に囲まれていてとてもいい場所だと思う。例えこの場所が他のケモノ達から離れていたとしても、妹とならなんだってやれるもん。それに、2人きりで暮らすのも悪くない。
「ねえ、早くごはんにしようよー。お腹空いた!」
スノーがお腹をグーと鳴らしながら僕に聞いてきた。確かに今日はやけに暑いからすぐ疲れるな。それに僕もお腹が空いた。
「じゃあさ。。魚獲ってこようよ!」
僕の提案にスノーは目を輝かせた。ちょうど川で体を冷やせるからね。
「釣竿用意してきてね!僕はエサとバケツ持ってくる。」
数十分後。
「よし、行こうか。」
僕とスノーは釣竿とバケツを持って、森の奥へと歩いて行った。鳥のさえずりが多方面から聞こえてくる。まるで僕たちを歓迎してるみたいだ、なんて。チョロチョロと水が流れている先をついて行って、川へ辿り着いた。水の中に足を突っ込む。冷たくて気持ちいいや。。おっと、先に魚獲らなきゃな。水遊びは後でだ。
「スノー、魚を充分釣ってから水遊びしようね。まずは食料が先だ。」
「。。。スノー?聞いてる?」
彼女がぽかーんと遠くの山を眺めている。
何をしているんだ?全く、すぐ他の事に夢中になるんーー
「リーフ、あの山。。煙出てない?」
「はあ?誰か焚き火してるんじゃあない?」
スノーが見ている方面に僕は目を向くと、なんと沢山の木が炎で燃えていた。
コメント
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キャラの過去の話大好き〜!!! ほんでもってサムネすごぉ