テラーノベル
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夜。
静かな部屋。
「なあ、ライ」
「うん?」
緋八マナが天井を見ながら言う。
「このままさ」
「うん」
「ずっと一緒におるんかな」
⸻
少しの沈黙。
でも、重くはない。
⸻
「いたい?」
伊波ライが聞く。
「……おりたいな」
素直に言えた。
⸻
ライは、少しだけ笑って。
「じゃあ、いるよ」
「……そんな簡単に言うなや」
「簡単じゃないよ」
⸻
少しだけ、距離が近づく。
「ちゃんと考えて言ってる」
「……ほんまか」
「うん」
⸻
「マナといる未来」
「うん」
「普通に想像できる」
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その言葉が、やけに真っ直ぐで。
「……俺もや」
小さく返す。
⸻
■少し先の話
「例えばさ」
ライが続ける。
「一緒に暮らして」
「もう暮らしてるやん」
「もっとちゃんと」
「……はいはい」
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「休みの日に出かけて」
「うん」
「帰ってきて、またこうやって」
「……今と変わらんやん」
「それがいいの」
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少しだけ、笑う。
「……せやな」
⸻
■言葉にする意味
「マナ」
「ん?」
「これからも一緒にいたい」
⸻
シンプルな言葉。
でも。
ちゃんと重みがある。
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「……俺もやで」
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そのまま、自然にキス。
今までより、少しだけ長く。
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「……なんか、プロポーズみたいやな」
「え?」
「いや、なんでもない」
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でも。
少しだけ。
ほんまに、そんな未来も見えた。
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