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今回もマフィチャンはマフィチャン何だけども、
Chanceの回想中にモブ攻めあるんで注意やで
それ故に軽くRが18。
んじゃ!どうぞ↓
Mafioso視点。
しばらくの間、Chanceの髪を撫でていて気づいた。
いや、その前からも軽く感じていた
髪はガサガサとしていて、汚れているのは勿論。臭いも軽くある。
仕事柄悪臭に慣れていた上、さっきまで焦っていた事もあり、あまり気づかなかった。
c「……え、あ…?」
だんだんとChanceも意識が覚醒してきたようで、こちらを見た途端に一瞬身体が震えた。
c「…Mafioso…?」
m「………。」
やばいな。なんて声をかけるべきか分からなくなってきた。
とりあえず、先に風呂に入れるべきだろう。
幸いにも、抱えてもChanceは抵抗しなかった。
いや、恐怖で固まっていただけなのかもしれない。
c「ひっ……、なに…して…」
流石に服を脱がせようとした時は軽く抵抗があった。細い腕による力は些細なものだったが。
(風呂に入れさせるため)自分も服を脱いだ頃には、疲れたのか抵抗は弱まった。
見えていた腕や脚が細いのは勿論、服で隠れていた胴は、軽く肋が浮き出て、いくつもの傷が残っていた
風呂場に入り、温水を当てると、それだけで軽く濁った水が滴る。
一体…どれくらいの時間をあの路地で過ごしていたのか…
m「…すまなかったな」
こちらの都合で、こんな苦しみを味あわせてしまったなんて。
Chanceの顔を見ると、驚いたように目を見開いた。そういえば彼の素顔を見るのは初めてだったかもしれない。橙の目が虚ろになってこちらを覗く。
Chanceを湯船に浸からせる頃には、満タンだったシャンプーやボディソープは、半分も残っていなかった。
でもその分、汚れが落ちた彼は随分と変わった
本来の髪の、肌の色。それが、くすんだ灰から銀色に輝く姿は、ほんの少しだけ過去と重なる
身体を軽く洗い、自分も湯船に浸かる。
Chanceは俯いたまま、口を開いた
c「俺……これからどうなるんだ?」
m「……!」
思わず息を呑んでしまうこちらを置いて、Chanceは続ける
c「死ぬのか?…それとも、拷問でもするのか?」
c「……どんな罰でも受けるが…ただ、最後に…教えてくれ」
m「…………」
一方的に責められ、人生を奪われたはずなのに
それでも、彼は…
より、あの時の自分が浅はかだったかを知らしめるかのように、自分を見上げるChanceの表情は純粋で、歪んでいた
m「……殺さない。特別痛めつけるつもりもない」
m「ただ、側にいさせる」
m「……お前の借金は、身体で払ってもらう」
c「……そう…か」
「ははっ…」と、小さく乾いた笑いが反響した。
もう、全てを諦めたのだろうか。
再び彼は俯いた。
c「…あんた、もの好きだな」
その呟きを、聞き逃しはしなかった。
肩を、背中を掴み、抱き寄せる
けど、言葉は出なかった。
抱き寄せられた事に驚いたのか、それ以上彼はなにも言わなかった
風呂から上がれば、部下が着替えを用意してくれていた。
ただ、自分の分だけ。
Chanceに、またあのボロボロのシャツを着せる訳にもいかないので、置いてあったセーターを着せた。
自身の身体が大きく、彼の身体が小さかった為、下を着せなくとも簡易的な衣服として機能していた
そのまま先程のように抱え、自室へ戻る。
Chanceをベットに置くと同時に、ノック音が響いた
m「……誰だ?」
ca「…caporegimeです」
m「ああ、お前か。Elliottの送迎…ありがとうな」
ca「はい。……boss…少し場所を移せますか?」
m「……?わかった。」
部屋から出て、扉に鍵を掛ける。
Chanceはベットにいるのだし、この部屋の周りに来る人間もそうそういない。
そのまま静かな廊下で、話を聞くことにした
m「それで、何かあったのか?」
ca「……Elliottが白状しましたが…実は……」
視点変更
Chance視点
半分理解、半分不可解な状態だった。
自分が連れ込まれた理由、ある程度優遇されている理由、あの悪夢の理由。
「身体で払う」…これだけで、それらの謎は一つに繋がった
しかし、それでも一つだけ疑問なのは
何故、身体で払わせたがるのか
拷問や処刑でもない。
商品として売るためかもしれない。
ならなぜ、Mafiosoの側に置かれる事になるのか
わざわざ、組織の頂点が。
悩もうにも、頭痛の酷い頭で考えられることはごく僅かだった。
少しでもヒントを得ようとした。
…さっき、サングラスの奴がMafiosoを連れて部屋を出た。
そしてほんの僅かに、近くにいる気配がする
期待を膨らませ、ふらつく脚を酷使して扉の前まで進む
一歩、一歩と進むたび、
声が聞こえ、話が聞こえ、
気づいたら扉の前にいた
慎重に扉に耳を当て、外の様子を伺った
サングラスの奴とMafiosoの話し声が聞こえる
予想は合ってた
それで少しでもヒントが得られたら…
集中するために目を閉じた途端、
聞こえた声に胸を締め付けさせられた
ca「…Chanceは、梅毒も患っているそうです…」
梅毒…
性病の一種
その言葉をきっかけに、芋づる式に嫌な記憶が蘇る
?「こんな路地裏に、こんないい奴がいるなんてな」
c「やめろ…!俺は男だぞ!」
?「ヤるのに男も女も関係ねぇよ」
c「いやだ…、さわるな…!誰か…!!」
最初はまだ路地裏を潜伏場所として扱っていた頃
無理矢理知らないやつに襲われた
c「あ゙ぁ゙ッ……が…ッ…ァ……!!!」
腸が切れる痛みと、内臓を圧迫する苦しみが絶えず続く。
逃げようにも逃げられず、頭上の獣のような唸り声に恐怖するしかなかった
c「……本当に、金…くれるのか?」
?「ああ…やらせてくれるなら」
路地裏が潜伏場所から住居に変わる頃、その行為が金になる事を知った
ホームレスにできることは限られる
痛みと苦しみだけで生きれるなら、もうどうでもよかった……
c「あ゙…ッ…ひぐッ…ん゙…ぅ……ふッ…ぁ゙あ゙…」
?「…せっかくの行為なのに、泣かないでよ。金減らすよ?」
……どうでもいいはずなのに、涙が溢れていた
生きるため、どれだけそれを繰り返したか。
それに加えて、どれほど無理矢理襲われることもあっただろうか
…性病になったって、おかしくはなかった
むしろ、最近の体調の悪さの原因をしれて、よかったまである
c「…、ははっ……そっか……そうか…」
喉が渇いてる。全身が水を求めている
それなのに、視界は水面のようにぼやけた
バレないように、ベットへ戻る
ああ、本当に…とっくに…
俺、終わってたんだな…