テラーノベル
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『暁のロビーパニック! 総統、最先端(?)を纏う』ハイカラシティが寝静まった、とある日の深夜。ライチームのアジトでは、総統ライが一人、ランプの明かりの下で昼間に届いたファンからの差し入れの山を検分していた。「ふむ……まだ見ぬ我が『妻(リボルバーの差出人)』以外のファンからも、色々と献上品が届いているな。……おや? この大ぶりのダンボールは……」ライが引き寄せた箱を開けると、そこには二つの包みが入っていた。一つは、ストライプのスカートにたくさんのリボンがあしらわれた、気品漂うブラウンのロリータ服。そしてもう一つは、光沢のあるエナメル素材にウサ耳がついた、あまりにも大胆な赤と黒のバニー服。実は、ロリータ服は「軍服の次は可愛いライちゃんが見たい」と徹夜したマスクからの、バニー服は「ライちゃんに絶対似合うっしょ!」とノリノリで選んだアロハからの匿名差し入れだった。しかし、世俗の流行に疎く、戦争とバトル以外はポンカウントな総統閣下は、首を傾げた。「うーむ……。これはもしや、バンカラ街や海外で大流行しているという、最新鋭の戦闘用インナー(正装)か……? 右の布地が少ない方は、インクの摩擦抵抗を極限まで減らすための空力設計に違いない。よし、明日の朝一番のバトルで試してみるか!」完全なる勘違いをしたまま、ライは嬉そうにバニー服を抱えてクローゼットへと向かった。◇翌朝、まだ太陽が昇りきっていない薄暗い時間。朝霧が立ち込めるハイカラシティの広場やロビーには、流石にまだ誰も歩いていない。……はずだった。「ひ、ひええ……朝イチの誰もいないロビーなら、ライちゃんのバトル記録(データ)を合法的にハッキングできるお……」ブツブツと言いながらロビーの自動ドアをくぐったのは、ネクラなS4のマスク。「おー、マスクじゃん! 朝早くから何してんの〜? 俺はこれから朝イチの波乗り……って、えええ!?」ロビーで鉢合わせたアロハが、自動ドアの向こうから歩いてくる「影」を見て、言葉を失った。マスクもその視線を追い――次の瞬間、完全に思考が停止した。そこへ歩いてきたのは、頭にピンと立った白いウサ耳をつけ、体に完全にフィットした赤と黒のバニー服に身を包んだライだった。抜群のスタイルが強調されたその姿は、本人が大真面目に「最先端の戦闘服」として着こなしているせいで、逆に恐ろしいほどの覇気(と美しさ)を放っている。「おお、お前たちは『ゆーふおー』の……アロハにマスクだな! おはよう!」ライは快活に笑い、満足げに自分の衣装を見せつけた。もちろん、目の前の二人がそれぞれの服の差出人だとは1ミリも気づいていない。「どうだ? この最新の空力戦闘服は! 動きやすさは抜群だが、少々スースーして心許ないな。もう一つの、茶色いひらひらした戦闘服(ロリータ服)をくれたファンも、なかなかセンスが良いぞ!」「あ……あ……ライちゃんが……僕の、いや、誰だか分からないお茶目なファンが送ったロリータ服のことも……認識……し、しかもアロハ(※心の声)の送った、そんな破廉恥な格好をぉぉぉ……っ!!」マスクはあまりの尊さとショックでキャパシティを超え、口から魂を吐き出しながらその場にバタンと崩れ落ちた。「え、え、マジ!? 誰が送ったか知らないけど、バニー服本当に着てくれたわけ!? やばっ、似合いすぎててマジで直視できないんだけど……っ!!」さすがのチャラ男アロハも、自分が送ったとは口が裂けても言えないまま、顔を真っ赤にして指の隙間からガタガタと震えながらライを見つめることしかできない。「ぬ? なぜ二人とも震えているのだ? やはり宇宙の病気か?」ライが不思議そうに首を傾げた、その時だった。「――ラァァァァァァァイ!!!!Target Locked!!!!!!!!」ロビーの静寂を切り裂くような、姿勢の低い怒号が響き渡った。自動ドアが勢いよく開き、息を切らせて飛び込んってきたのは、緑髪の女装(スカート姿)のユキだった。朝起きたらライが部屋にいなく、嫌な予感がして飛び出してきたのだ。ライの姿を見た瞬間、ユキの顔は驚愕で白くなり、次の瞬間には湯気が出るほど真っ赤になった。そして足元に転がるマスクとアロハを見て、(あ、この服の犯人(差出人)たちコイツらだわ……)と一瞬で全てを察した。「な、な、何着てんのよあんたはぁぁぁぁぁ!!!」「おお、書記長! 見てくれ、この最先端の――」「最先端なわけないでしょ!! バカ!! 変態!! 露出狂!!」ユキはライの説明を一切無視し、ライのバニー服の上から自分の上着をバサッと乱暴に被せると、ライの脇の下に両腕を差し込み、がっしりとホールドした。「わ、わわ!? 何をする書記長! 私はこれからバトルに――」「バトルなんて行かせられるか!! 帰るわよ!!」ユキは凄まじいオカン力(火事場の馬鹿力)を発揮し、暴れる総統ライをズルズルと引きずりながら、ものすごいスピードでアジトへと引き返し始めた。「待て! 引きずるな書記長! 我が軍の威厳がァー!」というライの叫び声が、朝のロビーに遠ざかっていく。静かになったロビーには、完全に気絶したマスクと、顔を真っ赤にしたまま「……写真、撮っとけばよかった……」と呟くアロハの二人だけが、取り残されるのだった。(なお、朝方だったため一般のイカは誰一人おらず、ライのバニー姿を見たのは、世界でマスクとアロハの二人だけという、奇跡的な秘密となった。そして差出人の正体は、今回もライにバレることはなかった。)(終)
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そらま゚⋆˙⟡#DESIRE
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核爆弾
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コメント
1件
うわあ、もう6話から一気にカオスな方向へ!(笑) バニー服を「最先端の戦闘服」と真顔で着こなすライちゃん、その純粋さが逆にシュールで最高です😂 そしてユキさんのオカン力でズルズル引きずられるオチ、笑った。朝のロビーに二人だけが取り残されるラストの余韻も好きです。次の話も楽しみにしてますね🌷