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兄はアタシ達のことを守ってくれた

どれだけ傷ついても、いつも笑顔で接してくれた

そんな兄に、アタシは惚れてしまったのだろう

今となっては、ヤンデレとまで言われるブラコンだ

でも、想像してみて欲しい

父からの暴力を抱きしめながら庇ってくれる兄の姿

かっこよくて、恩返ししたくなって

そんな兄が大好きだった

でも、兄はきっと愛に飢えていたのだろうか?

時々帰る時間が遅い日があった

その時は、何故か父は暴力を振るわなかった

でも、兄が帰ってくると、直ぐに殴ろうとした

何故、あの時兄が帰るのが遅くなったのか

そして、何故父は兄のいない絶好のチャンスを見逃していたのか

そんなのは、今のアタシには分からない

だからこそ、呪いの様に答えが気になって仕方がない

だから、もう廃墟になってしまった実家に帰ってみた

兄の部屋に行くと、日記が置いてあった

確か祖父も日記を書いていたらしい

何故だろうか、運命なのだろうかと思った

日記は3冊あった

父が家庭内暴力をし始めた日から始まっていた

1ページ1ページ、めくって読んでいく

すると、決まって兄が遅く帰ってくる日にはとある国と合っている事が分かった

その国は、兄の国旗のモデルだった

あぁ、何かが繋がった気がする

この日記は3冊とも持って帰ろう

きっと役に立つはず

何か適当に書くところ

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