それからクラスメイトから日本への扱いは酷くなっていった。最初は暴言だけだったのが上履きを汚したり、水バケツを設置したり、暴力までも振るうことになっていった。日本は傷だらけで、痣だらけだった。顔にはあの時に見せてくれた笑顔なんてなく、ただそれは醜く歪んでいった。
ある時、俺がいつもより早く教室に着いた時には自分の席に座って本を読んでいた。こっちのことなんか気にしてないぐらい集中して読んでいた。しばらくアイツは本を読んで、そしてどこかに行ってしまう。そう言う時が最近増えた。アイツがどこかに行ってしばらくした時にアイツが虐めていたクラスメイトが来て、水バケツを設置する。そんな景色を毎日見るようになった。
そして放課後、アイツはクラスメイトたちに呼ばれて何処かに行くことが増えた。おそらく何処かで暴力でも振るわれている、そんな気がした。次の日の朝にはアイツの痣が増えていた。
それで今日は、ある夢を見た。内容はアイツが目の前で死ぬ夢だった。夢の中の俺は放課後暇だったから屋上へ行ったらアイツが、日本が、いた。「なあ、お前そんな所で何をしてるんだ?」興味本意で聞いた。そしたらアイツは、「、、、ただ風に当たりたかっただけですよ。」と、元気のない声でそう言った。「そうか、クラスメイトたちがお前を探していたぞ。」「、、、、そうですか、では私は帰ったと、行ってくれませんか?」とアイツが言った。「は?お前は帰ってねえだろ俺に嘘を言わせるつもりか?」と俺は言った。
しばらくアイツは考えて、「いいえ、私は今から帰りますから。」アイツはそう言った。
俺はアイツが言ってることがわからないまま話を聞いた。「なんか、もうすごく疲れてしまったのです。どうして私は何もしてないのに虐められるのか、どうしてそこにいただけで殴られるのか、何で誰も助けに来ないのか、、、、もう、考えるだけで疲れたのですよ、だから全て此処で終わらしたいのです。」
そして俺はアイツが言っていることが何となくだけどわかった。アイツは今、此処で自殺しようとしている。と言っている。
俺が気づいて止めようとした時にはもう遅かった。アイツはフェンスの外側に立っていた。「お、おい!待て!」そう言って手を伸ばした時、アイツは重力に従って落ちていった。「、、、、アメリカさん、さようなら。」アイツは最後にそう言った。
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