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キンコンカンコン
「生徒は速やかに下校してください。繰り返し放送します。生徒は速やかに下校してください。」
下校のチャイムが鳴る。
誰も居ない第二図書室で本を顔に被せながらローレンは睡眠を取っていた。教室の椅子とは違うふかふかの椅子で寝るのはとても心地がいい。
夕日がちょうど当たり体がポカポカしてより一層睡眠に熱が入る。
🎲「あれ?軽音部やっぱサボり?」
顔に被せてた夏目漱石の本を少々乱雑に取られ少しびっくりする。
同じ学校の学生であろう人物が話しかけてきた。ローレンは分かりやすく戸惑う。
🗝「???」
🗝(は?何こいつ?え?初対面よな俺のこと言ってる??)
🎲「あーその、軽音部で居るだろ?イブとふわっちに頼まれて探して来たんスけどベースのローレンさん。」
🗝「イブ先輩と不破先輩が俺の事探してる
マ?!」
🗝(サボりがバレたら絶対ドヤされる(泣)
ローレンはボサボサの頭を直しながらバタバタと身支度を始める。
🎲「まって!帰るんはナシ俺が怒られる。」
そういいローレンの腕を掴む。
急に掴まれた衝撃で片方にしか担いでないベースが落ちそうになる。
🎲「うわ?!危なッ!」
葛葉は咄嗟にローレンから手を離しベースを支える。その隙にローレンは振り向くことなくベースを犠牲にして帰っていった。
🎲「あ…あのベース…要らないの?…」
💧「葛葉ぁローレン見つけたー?」
🥂「あれ?葛葉ベース持ってたっけ?」
軽音部の部長と副部長がこっちに向かって来る。
🎲「連絡するの遅れてわりぃ」
🎲「一応見つけたは見つけたけどベースを身代わりに帰って行った。」
💧「ww」
💧「で図書室でローレン何してたの?女の子とエロいことでもしてた?」
🎲「寝てた」
🥂「女の子と?」
🎲「普通に睡眠だって(怒)」
💧「wふわっちww」
🎲「お前らそっちのことしか考えてないの?脳内ピンクだね〜」
💧「ロレのこと紹介して欲しいって言ってたのは誰だったっけ〜」
🥂「ベースの赤毛誰?って言ってきたの誰だったけ〜」
そうニヤニヤしながら葛葉を揶揄う。
🎲「お前らまじ黙れ。 」
🥂「照れちゃって///w」
すると突然怒鳴り声が第2図書室に響いた。
先生「お前たち、まだ残ってたのか?!!!!早くこちらに来なさい!!」
🎲「やっべぇ〜逃げるぞ!」
💧「これ捕まったらめんどくさいやつじゃん。」
🎲「お前ら顔隠せ!」
3人は廊下を走りながら教科書で顔を隠す。
🥂「キングー!窓から行けば勝ち確だけど」
💧「不破湊おまえアホか、死ぬぞ」
葛葉は先生から逃げるというゲームをクリアするため思考を巡らせる。
先生「馬鹿なことは考えずに反省文を書きなさい!」
大きいお腹を揺らし走りながらこちらに向かってくる。
🎲「1階渡り廊下の屋根に飛び移ってそのまま裏門から出ればクリア」
🥂💧「葛葉ナイスゥー」
その言葉のまま廊下をバタバタと響かせギターやベースを持った青年達は無事生還をしたのである。