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🗝「お母さんー行ってくる。」
「はーい!行ってらっしゃい。って今日はベース持って行かないの?」
🗝「あー、昨日学校置いてきたから。」
「そうなの?行ってらっしゃい!」
ローファーを履きいつもより軽い肩に違和感を感じながらも玄関を開ける。
背負っているスクールバッグからイヤホンを取り出し最近ハマっている曲達を耳に流し込む。
ローレンは通学している小学生を眺めながら駅へと向かう。
電車に乗るときでさえもベースが無いのは心底楽ちんだ。
そういい聞かせながらも昨日から考えていたことが振り出しに戻る。
🗝(いや、やっぱあの先輩にベースを押し付けて逃げたのはまずかったか。)
ガタンゴトン
ガタンゴトン
電車に揺られながらも学校の最寄り駅に着いてしまった。
俺は意志を持ってサボった。そう自分にいい聞かせながら通学路を彷徨する。
2年2組
そう表示されているところにローレンは足を止め、教室に入る。
💧「あっロレ〜おはよー」
🥂「もー昨日なんで来なかったの〜?」
🎲「……」
ローレンはこの光景に絶句した。
ローレンの席を陣取って待っていたのだ。
クラスメイトは少々戸惑いながらも、女生徒は黄色い野次を飛ばしていた。
🎲「はい、ベース」
少々照れくさそうにしながらも葛葉はローレンにベースを差し出す。
🗝「あっはいッ」
昨日俺の身代わりになったベース。
💧「ふww」
イブラヒムが葛葉を揶揄うように笑う。
葛葉はイブラヒムに訴えるように視線を送りながらも、イブラヒムはニヤニヤしている。
🥂「ロレちゃーん今日は部活来てな?ベースおらんと物足りななんねん、」
そういいながらローレンの頭を撫でる。
🗝「ッス」
💧「あ、後こいつ葛葉。中学校からの友達。」
葛葉は頭を掻きながら会釈をする。
ふーん、女の子にモテそうな見た目。 そう吟味しながら葛葉と目を合わせる。
🗝「葛葉…先輩?あッ!あの葛葉先輩か!叶会長の隣によく居る…」
🎲「えッ俺の事知ってんの?!」
葛葉が少し嬉しそうな、びっくりした表情を見せる。
🗝「図書室の鍵、叶会長が管理してるから何度か交流あるし……」
キンコンカンコン
授業のチャイムが鳴る。
🎲「あ」
🗝「あ」
🥂「お!」
💧「ッ待って次小テストだ!やばい…」
そう言いながら騒がしさを忘れず2年2組の教室から出ていく。
🎲「ローレンまた後で。」
そう言う葛葉に小さく手を振る。