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ゴゴゴゴゴ……
山全体が激しく揺れる。
「全員!」
「まだ終わってない!」
九条蓮の声が響いた。
その直後。
ドドドドドッ!!
上から大量の土砂が流れ落ちてくる。
「落石!」
黒崎駿斗が叫ぶ。
「散開するな!」
九条は即座に指示を飛ばす。
「隊形を維持!」
「俺から離れるな!」
七人は一斉に身を低くする。
ゴォン!!
目の前に大きな岩が落下した。
土煙が舞い上がる。
「くそっ!」
神童輝羅が拳を握る。
「九条!」
「このままじゃ埋まる!」
九条は周囲を見渡した。
「右だ!」
「右の斜面を抜ける!」
七人は一斉に走り出す。
しかし。
天城楓は痛みに顔をしかめた。
「ごめん……。」
「足が……。」
九条は迷わなかった。
「蒼井!」
「天城を頼む!」
「了解!」
蒼井源太は笑みを浮かべる。
「任せろ!」
ひょいっと天城を抱き上げる。
「えっ!?ちょっと!」
天城は驚いて声を上げる。
「暴れんな。」
蒼井は笑った。
「落としたら笑えねぇからな。」
「このくらい、大した重さじゃねぇ。」
天城は思わず苦笑する。
「ありがとう……。」
如月希は安心したように頷いた。
「楓、無理しないで。」
「まだ冷やしたばかりだから。」
「うん。」
黒崎は先頭付近で周囲を警戒する。
「九条。」
「この先、倒木だ。」
太い木が道を塞いでいた。
「蒼井。」
「行けるか?」
「もちろん。」
蒼井は天城を一度ゆっくり下ろす。
そして倒木へ向かう。
「ふっ!」
両腕に力を込める。
ミシミシ……
巨大な木が持ち上がる。
「うおおおっ!」
そのまま横へ投げ飛ばした。
ドォォン!!
道が開ける。
神童が笑う。
「相変わらず化け物だな。」
蒼井も笑い返す。
「褒め言葉として受け取っとく。」
その時。
湊が足を止めた。
「九条さん!」
「止まってください!」
全員が立ち止まる。
「どうした?」
湊は前方を見つめていた。
「左側の地面……。」
「さっきから少しずつ沈んでます。」
全員が目を向ける。
パラ……
小さな石が斜面を転がる。
次の瞬間。
ドォォォォン!!
土砂が一気に崩れ落ちた。
「危なかった……。」
神童が息を呑む。
九条は静かに頷いた。
「助かった。」
「朝霧。」
「ありがとう。」
湊は照れくさそうに笑う。
「いえ。」
「たまたま気付いただけです。」
九条はすぐに前を向く。
「進路変更。」
「右側を進む!」
「急ぐぞ!」
「はい!」
七人は再び走り出した。
黒崎が炎で前方を照らし、
神童が周囲を警戒する。
如月は蒼井に抱えられた天城の様子を確認しながら進む。
そして九条は先頭で全員を導いていく。
やがて。
木々が途切れた。
「見えた!」
湊が声を上げる。
訓練区域の出口だった。
「あと少しだ!」
九条が叫ぶ。
その瞬間。
ゴゴゴゴゴ……
再び地鳴りが響く。
全員が振り返る。
山の上から。
今までで一番大きな土砂崩れが迫ってきていた。
「走れぇぇぇ!!」
第31話 脱出 完
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あまね🍡💠
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コメント
1件
第31話、一気に読んじゃいました……! もう、土砂崩れの迫力がすごくて、ページをめくる手が止まらなかった。九条さんの指示の速さと、メンバーそれぞれの動きが本当に鮮やかで。特に、蒼井くんが天城さんを「このくらい大した重さじゃねぇ」って抱え上げるところ、胸が热くなった……。湊くんの地面の異変に気づく観察力も、さすがだなって。最後の「走れぇぇぇ!!」でまた次が気になって仕方ないです。無事に脱出できるのか、ハラハラしながら続きを待ってます🌙