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〜太陽side〜初恋



騒がしい廊下。


2年になり、新しい生活にはまだ慣れないけど、

今年も目立たず頑張るか、


部活の予定表を見ると、1年の部活体験当日であることを思い出した。


園芸部。花を育てて管理する部活。


その活動は1日でも逃すと花に大きな影響があるため、体調不良でない限り必ず毎日、休日も中庭に来る必要があった。


他の人から見ればめんどくさい事なのかもしれないが、俺にとって『家にいる時間が少ない』ということはとても好都合で、大好きな時間だ。


部員同士仲もよく、みんな平和な性格をしている。



放課後─。


少ない部員と3人の新1年生が暑い中庭に集まる。


4月の昼過ぎ。


基本的にみんな半袖で、気温も涼しい。


そのはずなのにやけに汗をかくのは、きっと緊張からだろう。



1年生に部活の紹介をなんとなくすると自由に観察させたり、花について教えたりした。



色んな子に同じ説明を何度も繰り返し教えてあげた。


みんな嬉しそうに花を見つめていて、俺の花も見てくれている。



扉の外、廊下にカメラを持った背丈の大きい男の子が立っていた。


身長は大きいものの、来ているジャージの刺繍は1年生を表す黄色。



写真部の体験の子だろうか。


学校の備品のカメラとは違うため、恐らく自主的に持ってきたと推測した。


入学前から写真部に入ると決めていたのだろう。



ガチャッ、



太陽「ん、?君、1年?、」



その存在に今気がついたかのような声で話しかける。


目を泳がせながら必死に訴えかけてくるその様子を見てコミュ障であることを察した。


ゆっくり語り掛けて、不安にさせないようにした。


俺も同じだったから。


昔は、




その男の子は大倉斗真と言った。


孤独を意味する花を好いていて、初めてそんな仲間を見つけて嬉しくなった。


この子はほぼ確定で写真部に入るだろうけど、きっとまた会えると信じていた。


仲良くなりたいな。

人に対してこんな気持ちになったのは初めてだった。




きっとこれが、俺の初恋だ。


けれど、俺は

真実の愛を知らない─。




太陽「お弁当の時と昼休みはいつもここに1人でいるし部活の時間も毎日ここにいるから、いつでも撮りに来ていいからね、!じゃあ、また、!」







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