TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

本気になってはいけない恋

一覧ページ

「本気になってはいけない恋」のメインビジュアル

本気になってはいけない恋

172 - 第172話   幸せなプレゼント⑫

♥

22

2024年06月18日

シェアするシェアする
報告する



「おめでとう。花嫁さん、気に入って頂けました?」


そして今度、声をかけてきた人は。


「あっ、北見さん」

「今回はいろいろありがとうございました。北見さんのおかげで助かりました」


すると、樹が北見さんにそう伝える。


「いやいや、前の大阪支社にいた時こういうこと結構やってたこと多くてさ。無駄に知識も多くて。でも、今回二人の為に役に立ててよかったよ。オレも為になったし、やってて楽しかった」


北見さんはそう嬉しそうに私たちに返してくれる。

北見さんとも今こんな関係でいれて嬉しい。

私たちより年齢も上で経験も知識もずっと豊富な北見さんは、やっぱり尊敬することが多くて。

大阪支社からまた本社に戻って来て前以上に更に活躍している北見さん。

樹も副社長としての立場から見ても参考になることが多いらしく、仕事を北見さんに任せることが多くなった。

なので今では二人は仕事上でも案外信頼し合っている仲で。

きっと今回のことも、北見さんにいろいろ相談して協力してもらったのがわかる。


二人が最初に出会った時は、あんなに樹は牽制してて敵対心を向けてたのに。

そんなこともなんだかすごく懐かしい。

私が未熟だったから、北見さんとのあの時の時間は、成長出来ず苦しんだりもしてしまったけど。

でも、北見さんとのことは後悔してない。

あの頃の私には本当に輝いてて大人で、憧れる存在そのものだった。

あんなに仕事も出来て素敵な人と過ごせたあの時の私は、確かに幸せだったから。


「北見さん。ありがとうございます」


そして樹と今では仲良く話している北見さんに改めて私もお礼を伝える。


「いいね。こういう皆で作り上げる結婚式も。身近に皆が楽しんでる姿も感じられるし、オレもガーデンウエディングちょっとしたくなったよ」

「その時はぜひオレたちがさせてください。今回いろいろしてもらった分お返しします」

「おっ、いいね~。じゃあ、お願いしちゃおっかな~」


こんな感じで楽しく話すほど、仕事でも信頼関係が出来たのか、今ではかなり仲良くなって二人で飲みに行くことも増えたりして。

私のいない時に、私の話を聞くだとか言って、樹はいつも楽しそうに飲みに行ったりしてて、私は案外複雑にもなったりもしてるのだけど。

でも、二人がこんな風に仲良くなったことは、意外だけれど嬉しくて。


「北見さんは来年ですよね?じゃあ、その時は私もとびっきりのプラン考えさせてもらうんで」


そう。北見さんは今付き合ってる彼女さんと来年結婚することが最近決まった。

お相手は大阪支社で一緒に仕事をしていた取引先の方だそうで。

それもまた結構ここもロマンチックないきさつらしく。

実は二人が仕事をしていた当時には、向こうには彼氏がいたらしいのだけど、少しずつすれ違ってうまくいかなくなりだして、北見さんが相談に乗っていたそう。

それでお互い気にはなりつつ、まぁそれなりの仲にはなったけれど、それ以上お互い進むことは出来ず、北見さんはこっちの本社に戻ることになって。

だけど、時間が経つとお互いの存在が離れて大切なことに気付いて、彼女さんは彼氏と別れて、北見さんを追いかけてきて、そこでようやく北見さんも受け入れたということらしい。

・・・と、私が直接聞いた話ではなく、これは樹が全部飲みに行った時に、北見さんから聞いた話。

彼女さんは北見さんと同じ歳で、気兼ねない関係だったそうなんだけど。

なんかやっぱり北見さんってそういう人なんだよな。

大人で頼りがいあって、優しいんだけどいつも力強く支えてくれる、そんな感じの人だった。

だけど、当時の私はそんなロマンチックな付き合い方出来なかったもんな。

やっぱり北見さんはずっと北見さんだ。

そして北見さんも結婚を決めて今はすごく幸せそう。


「よろしく。期待してるよ」

「はい」


その時は、今度は私たちが素敵な結婚式にします。



「あっ、修さんだ。透子、ちょっと一緒に行かない?」

「うん」


北見さんに挨拶をして、修ちゃんの元へと樹と向かう。


「修さん」

「おぉ。樹、透子ちゃん」

「修ちゃん、美咲。さっきはありがとね」


そして、その場にいた修ちゃんと美咲に声をかける。


「嬉しいよ。オレたちが二人の立会人になれて」

「二人にはホント感謝してる。私たち一番知ってくれてる二人だもん」

「あんたたち最後まで見守るのは私たちの役目だからね」


美咲は相変わらず男前でいてくれる。


「透子。これ。作ってくれたの修さん」


樹がそう言った方向を見ると。


「えっ!このウエディングケーキ!?修ちゃんが作ってくれたの!?」

「そうだよ~。樹と透子ちゃんの為に頑張りましたよ~。久々にここまでのケーキ作ったからちょっと大変だったけどね」


確かに修ちゃんお店ではケーキも出したりはしてるけど。


「うちの店で出してるのは最近は私がメインで作ってるけどさ。実は修の方がこっちも得意で、最初は修がメインで作ってたんだよね」

「確かに美咲は修ちゃんに教えてもらって作り出したもんね」

「オレ昔修さんと一緒にバイトやってた時さ、一度店で結婚式のパーティーするからってケーキも用意してくれって頼まれたことあって。その時に修さんが作ったことあるんだよね。簡単でいいって言われたんだけど、でも出来上がったケーキがすごくてさ。なんかその時の印象がずっと残ってたんだよね」

「樹。あの時、感動してくれてたもんな」

「だから今回どうしても修さんにケーキお願いしたくて」

「そうだったんだ・・」


修ちゃんのこと親友の旦那さんで結構知ってる方かなって思ってたけど、やっぱり樹は全然違うよね。

修ちゃんとの歴史が。

樹は修ちゃんとのそんな思い出もあったんだね。

なんかその時の二人も見てみたかったな、なんてちょっと思ったり。


「正直あの時以上にオレめちゃ張りきって作ったから、かなりの自信作!どうだ樹?」

「うん。あの時よりマジですげぇ感動してる。やっぱすげぇ修さん」

「まぁ大事な二人の為だからな。オレもたまには本気出さないとな」

「修さんありがとう。ホント」

「ありがとね、修ちゃん」


修ちゃんのその気持ちが温かくて嬉しくて、また幸せが積もる。

まさか修ちゃんにまでこんなサプライズの幸せもらえるとは。

ホントに私は幸せモノだ。



本気になってはいけない恋

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

22

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚