テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
朧
2,421
#学園
蒼月
1,302
俺が答えない間にも、2人の距離はジリジリと近づいて行く
笑い合ってた顔から真剣な顔付きで俺を見つめる
そしてその瞳には確かに熱が感じられた
「好きだよロウ君」
「セラさ‥‥」
愛を囁いた唇が俺の唇に触れた
それはすぐに離れ、またすぐに優しく触れる
柔らかく温かい初めての感触
そして何度目かの口付けで俺の唇の隙間からセラさんが中へと入って来た
「‥‥んっ!」
ザラリとした舌が俺の舌に触ると背中が震えるような気がした
俺はどうしていいか分からず、されるがままになっていたが、セラさんの舌に自分を絡めてみた
さらにセラさんが俺の舌を追いかけ、口内をなぞられるたびに腰が勝手に疼いて来る
「んっ‥‥ぁ‥‥セラさんっ‥‥」
「‥‥ごめん、止められなくなっちゃった」
そう言いながらセラさんはまた何度も俺の下唇を啄む
人と触れ合う事‥‥
セラさんに触れられる事がこんなに気持ちいいなんて‥‥
その時図書室の扉が開かれた
驚いた俺はセラさんの腕にしがみ付く
セラさんは俺を抱きしめて本棚の端へ身体をずらし、身を潜める
暗くなり始めた部屋の中に懐中電灯の灯りが左右に振れた
それもすぐに終わり扉が閉まると鍵が閉められた
「鍵っ!‥‥閉められ‥‥」
「シッ!大丈夫、鍵なら俺も持ってる」
セラさんが胸ポケットに手を当てる
どうやら担当の先生から鍵を預かっていたようだ
部屋の隅で2人丸まりながら安心のため息を吐いた
「‥‥帰る?」
「帰りましょうか」
「‥‥帰っちゃうの?」
「んぁっ‥‥セラさんっ⁈」
抱き締めたままセラさんが俺の耳に唇を当てながら囁いた
耳に響いた声が俺の身体を震わせる
「帰らないとね」
「セラさんっ‥‥」
「もう一回だけ‥‥これだけ‥‥」
「んんっ!‥‥んっ‥‥」
もう一度だけ
そう言ってまた唇が重ねられる
そんな事言ったって‥‥
『やめないと』って気持ちと
『やめないで』って気持ちがせめぎ合っていて‥‥
嘘だな
本当は欲しくてしかたなかった
.
コメント
5件
**みぅ🤍🥀:** 第5話読み終えました…!図書室での距離の詰め方、すごくドキドキしました。セラさんの「好きだよ」から始まる流れが自然で、ロウ君の戸惑いと抗えない気持ちの描写に切なさと甘さが混ざってて…。最後の「やめないで」本音、めっちゃ刺さりました。続きすごく気になります…!