ドン
一気に船体が傾いた。
先生は冷静に
先生)皆さん放送を待ちましょう!落ち着いてください!
みんな笑ってる。危険なのに。なんで?避難しないと、でも、自分だけはやだだからみんなを先に、
せめて、スヨンと、チョヨンと、ヨヲンくんでも⋯
そうだ、お母さんだ、
何度も送った。助けて欲しいから。気づいて欲しいから。
『助けて』
『怖い』
『会いたい』
『助けて』
『助けて』
母目線
ピロンピロンピロンピロンピロン
通知がたくさんなった。
娘からだ
そこにはたくさん助けて怖いと送られていた
でも私はなにかのドッキリかと思い、無視してしまったの。ごめんね、そう今すぐ言いたい。
チェウォン目線
ああ、私は死んじゃうの?冷たい海に飲まれて、死んじゃうの?そのくらいなら想いを伝えたかった。ヨヲンくん、スヨン、大好きだよ、これからは私がいないけど、楽しんでね、私の分も、そしてチョヨン、あなたはここにいる。けどどうして逃げてって言ったのに逃げなかったの?私はあなたに生きて欲しかったよ、
最後に、
『チョヨン、大好きだよ』
口パクだけどそう伝えた。そしたらチョヨンも
『チェウォン、私、あなたと出会えて良かった、これからも仲良くしよう…』
水の中にいるのに涙が出ていることがわかった。
少しだけ空気があるから声をそこから出せる。けど私たちは口パクでも分かる。
手を繋ご?そうしたら暖かいよ?チョヨン
そっとふたりは手を繋ぎ、目を閉じた。
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