面白い。みんなに笑顔を振りまくアイドル的存在。愛されキャラ。超天然。身長154㎝。
結愛の親友。メンタル強め。でも可愛いところもある。身長157㎝。
イケメン…だけど市内でも有名なヤンキー。紗季の幼馴染。根はとてもやさしい。身長158cm。
少し恥ずかしがりや。でもしゃべることは面白い。ちょっと意地悪っぽい。結愛の幼馴染。身長150cm。
※このお話は主人公というものがないので、コロコロ主人公が変わっていきます。
紗季目線
昨日の体験学習…楽しかったなぁ…。
みんなの子供っぽさが見れてちょっと面白かったし…!
ん?…あれ?楽譜がない…。
うわー…最悪…あのときかー…
まあ、仕方ない。取りに行こっと…。
放課後になり…音楽室の前。
楽譜を取りに来た紗季は、ふと中から聞こえるピアノの音に立ち止まった。
「……わぁきれいな音…誰かいるのかな?」 そっと扉を開けて中を覗くと――
「……え?」
ピアノの前に座っていたのは、怜だった。
あんなに怜が集中してるところ、初めて見た…。
(ていうかあの怜が!? ピアノ弾いてるぅ!?うっそ…)
信じられない光景に息をひそめて見ていたその時――
バンッ!
「…もしかして…紗季か?」
え?ちょ、か、顔が…近いっ!
「ちょ、ちょっとー!!!」紗季は慌てて怜を押した。
「バカ!急に押すんじゃ――」 その瞬間、怜は後ろに倒れた。
「あ…やっば…」
「お、おまえ…お前ふざけんじゃねえよぉーっ!!」
「ひぃー!!すいませんすいませんっ!許してぇーっ!」
~しばらくたって~
怜目線
ふたりの間に一瞬の静寂が訪れ、怜はなにか落ち着きがないようだった。
「はぁー…見てたのかよ…」
その声には不思議と恥ずかしさが混ざっているような気がした。
紗季は少しだけ顔を赤らめて、でも興味津々に尋ねた。
「なんで、ピアノなんて弾けるの?」
怜は一瞬、視線を伏せてからゆっくり話し始める。
「昔…家がちょっと、色々あってな。 ピアノだけが一番…いや一番ではないか、まあ心が落ち着く場所だったんだ。 」
「誰にも見せられない顔、誰にも言えないことを鍵盤にぶつけてたんだ。」
「そう…だったんだね…」 紗季がそう言うと、怜は少しだけ笑みを浮かべた。
「ま、見せるのは嫌だったけど、まあ…お前には特別にな。」ニコッと意地悪っぽく怜が笑う。
「そうなの!?じゃー、これからは秘密の演奏会、開催しちゃう?」
「……バカか、お前は。」 でも怜の目は少し優しくなっていた。
「そろそろ帰るかー」
「そうだね!もうちょっと暗いし」
「おう、送ってくわ」
「いいの!?ありがと!」
「ま、まあ近いし…」
~帰り道~
「そういえば、さっきピアノを弾く時間は一番じゃないみたいなこと言ってたけど…結局一番は何なの?」
「あ…それはーそのー…」
俺の一番落ち着く場所。
それは絶対に譲れない。あの時間――。
「ん?なになにぃー?言ってみなって!」
「…俺が一番落ち着く場所、は…お、お前と一緒にいる時間…」
「…」紗季はとても驚いたようで目を見開いていた。
「…なんか…ごめ…」
「私も!私も怜とくだらない話してる時間が一番幸せ…」
「…そう、なんだ」
「うん!やっぱり幼馴染だしねっ!」紗季がこちらを向いて笑顔で笑う。
怜と紗季の距離がぐっと縮まった、そんなほんわかした放課後でした――。
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