テラーノベル
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五月の中旬。もう夏だと言ってもいいくらいに暑い今日は、学校が午前授業。私は今ゾディアークさんと二人で帰っている。私たち以外の皆さんは用事があるのだそう。実は密かにゾディアークさんに想いを寄せている私にとっては、皆さんに申し訳ないですがすごく嬉しい。
「暑いですね。ゾディアークさんは大丈夫ですか?」
「ああ。」
素っ気ない返事に少しムッとしましたが、返してくれるだけ優しい、一緒に帰るだけで嬉しい、と自分に言い聞かせる。そんなことを思っていたらコンビニが目に入る。
“アイス食べたい”
突然脳内に浮かんできた本能。
「ゾディアークさん、アイス買いましょう!」
「買い食いは禁止じゃないのか?」
変なところで真面目なゾディアークさんを無理やり、コンビニに引っ張って行く。抵抗気味なゾディアークさんに「奢りますから。」と説得してしぶしぶ了承。やっとコンビニに入って行く。
外と比べものにならないほど涼しい。ずっとここにいたい。
「はぁー、涼しくて気持ちいですね!」
「ほら、アイス買うんだろ。早く行くぞ。」
ゾディアークさんに言われアイスコーナーに行くと、二人で分けることができるアイスがあった。(パピ◯)
「ゾディアークさん!パピ◯ありますよ!これ食べましょう!何味がいいですか?」
「好きにしろ。」
「じゃあ、マスカット味にしましょう!」
「パピ◯奢ります!」
お会計をしてコンビニを出る。さっそくアイスの袋を開けて、片方をゾディアークさんに渡す。「どうも」と言ってアイスを食べ始めた。私も蓋のようなものを取り、口に近づける。
「美味しい〜!やっぱり夏はアイスですね!」
「そうだな。」
「アルテマ、」
「はぃ、何ですか?」
「お前、好きな人いるか?」
いきなりの質問に困惑する。
“え?好きな人から好きな人いるかって聞かれることあるんですね。いやあるか、実際今ありましたし。”
自分の中で自問自答をしながら、できるだけ落ち着いた様子で話す。
「どうしてですか?私の好きな人が気になるのですか?」
ちょっと意地悪っぽく聞いてみる。ゾディアークさんはそっぽを向いたまま
「いや、何でもない。忘れてくれ。」
気まずい雰囲気が一瞬にして流れた。でも、
ここがチャンスなのではないか。私の気持ちを伝える場面は今しかないのではないか。ゾディアークさんの服の袖を引っ張る。私は勇気を出して声をかける。
「ゾディアークさん!私は、ずっと待ってますよ。」
ゾディアークさんは呆気に取られた様子でこちらを見ていた。さらに気まずくなってしまった。後悔が今更襲ってくる。
「・・・冗談ですよ?あはは。」
なんとか声を出して平然を装う。
ここからゾディアークさんとは違う道。最後に「また明日」と言い、ゾディアークさんに背を向ける。ああ、嫌われてしまったかな。言わなければ良かった。
「アルテマ」
名前を呼ばれて反射的に後ろを向く。目があった。
「また明日。」
滅多に見ることができないゾディアークさんの笑顔。私もその顔を見て自然と笑顔になる。手を振って別れる。
「〜〜にな。」ボソッ
ゾディアークさんが何か言った気がした。けど、今後ろを向いたらニヤニヤしているのがバレてしまうから。それに、顔を合わせるのは ”また明日”
「私は冗談で済ませてほしくなかったのにな。」
〈ちょっとした雑談〉
さっき興味本位で自分の名前(天翔)を調べてみたら難しい話が出てきたんですけど、自分の名前はただ好きな漢字合わせただけなので気にしないでください。詳しく書かないのでもし気になる人は調べてみて下さい👍
今回はゾディアルで書いてみました。あんまカップリングはなかったですけど。次回はカオゾディで考えてます。変わる可能性は全然ありますので期待せずにお待ちください。
コメント
2件
投稿お疲れ様です♪ ゾディアークさんの笑顔…たまりません!素敵なストーリーをありがとうございました♪ 無理をせずに頑張ってください!