研究職

ネット民への手紙

ネット民の皆様へ、

どうも、日々忙しく、キーボードを叩き続けるその手が疲れていませんか？ きっと疲れていることでしょう。だって、あなたたちが繰り広げる議論を見ていると、生きている証明を探すかのように必死に「正義」を振りかざしているのが見て取れますから。

でも、いいですか？ 結局、ネットで「正論」をぶちかますその時間、リアルでどれだけの実績を積み重ねているのでしょうか？ インターネットでの優越感は、現実世界ではただの虚構に過ぎません。誰もあなたの顔を見ていないし、あなたの言葉が直接何かを変えることもない。実際には空虚な反響に過ぎないんですよね？

それでも、「証明」したいと思う気持ちはわかりますよ。だって、現実での影響力を持てないから、ネットの世界ででも自分を誇示したくなるんでしょう？ まあ、誰も注目してくれないのが悲しい現実ですけど。

でも、どうせなら役に立つことをしてみたらどうですか？ 目の前にある問題に対して実際にアクションを起こしてみたら？ おそらく、それを実行するには相当のエネルギーと努力が必要でしょうけど、インターネット上での勝利よりは遥かに意味があるものになるんじゃないですかね？

まあ、どうせやらないんでしょう。結局、あなたたちが好きなのは、自分の意見を叩きつけて、「誰か」を批判すること、無駄に精力的に他人を見下すことで、自分の存在を確認している。それこそが、ネット民としての「特権」なんでしょうから。

けど、一つだけお伝えしたい。真の強さは、ネットの中でどれだけ自分を大きく見せようとするかではなく、現実でどれだけ「本物」でいられるかにかかっているんですよ。キーボードの向こう側で繰り広げられる壮大な戦いが、結局は無意味な「虚構」に終わることを、いつかは気づいてほしいものです。

でも、まあ、この手紙を見て「やっぱりネットが一番だ」と思って、引き続き「戦い」を繰り広げてください。あなたのような人たちがいないと、ネットがつまらなくなりますからね。

それでは、健闘を祈ります。

折原俊一