＜蘭春＞ 勘違いもほどほどに！！

数日後……。

俺と春千夜の関係は、あんなことがあったのに、不思議なことに 何ひとつ変わることなく、一件は終わった。

運良く、春千夜の方も 任務が終わったらしく、今では2人でいてくれるようになったし、毎日一緒のベッドで寝てくれている。

首領には、『もう、あんな仕事 春千夜には頼まないでくんね。』って俺から 圧かけて 頼んでおいた。

だから、もう春千夜はハニトラなんて仕事はしなくて済むだろうし、誰にも 俺の彼氏を触られなくて済む。

良かった。本当に。

………

…え？春千夜の隣にいた女 はどうなったかって？？

……さぁね。

ニュースでも見れば分かるんじゃないかな（笑）

＜灰谷蘭＞

・春千夜が寝てしまった後に、涙跡や痣が 残らないよう 徹夜でケアしてあげた。なかなかの出来だ。

・あれ以来、俺のことが怖くなったのか、春千夜がちょこちょこ怯えているものだから、それから数日間は『春千夜が怖がらないように…』と、自分から春千夜に話しかけにいくのは 控えるようにしていた。

けど、竜胆が言うには、「 ”なんでアイツ、俺のこと避けてんだよ…” って寂しそうな顔しながら、三途が兄ちゃんにキレてた（笑）」って言うから、またいつも通りに戻した。正直、くそかわいい。

・一週間後くらいに、ふと気になって『そういえば、なんで俺が家いない時しか帰ってきてなかったの？』と聞いたら、「任務の途中なのに、蘭に会ったら、もっと一緒に居たくなっちまうだろ？ 仕事に支障はだせねぇし…。」と当たり前のように言われたから、抱き潰したくなったが、キスで我慢した。褒めてほしい。

・ちなみに、初夜は ”まだ” 迎えていない。無理やり襲って嫌われたら 嫌だし、いつか春千夜が許してくれた時にシたいと思っている。

＜三途春千夜＞

・実は告白される前から、蘭のことが好きだった。だから、即OKした。

・蘭のことは変わらず 大好きだけど、あの日以来、”また殴られるんじゃないか。” とビクビクしている。分かりやすく言えば、トラウマ。

・蘭に、『あの女に 春千夜の身体、ベタベタ触られてたのは 許せねぇんだけど。』ってちょっとキレ気味に言われたから、キスしてあげたら、すぐご機嫌になってた。

ちなみに、蘭以外に 身体触られた時は、すぐウェットティッシュなんかで除菌している。蘭以外受け付けられない。

・数日後、マイキーが「蘭…だれ泣かせてたんだろうな…。まさか、そういうプレイ中だったのか…？？」とか とんでもない事を ボソボソ呟いていたのを聞いて、まさか その泣いてた人が 自分のことだとは思いもせず、「蘭に女がいる…！？！？」と今度は 春千夜が勘違い。

また喧嘩になったとか、なっていないとか…。

＜佐野万次郎＞

・後日、蘭が全身ボロボロで出社してきたから、梵天メンバー全員驚いていた。

春千夜も少し怪我をしていたが、そこまで目立つ傷ではなかったから一安心。（蘭のケアのおかげで。）

・ずっと、「蘭が電話かけてきたときに、泣いてたヤツは誰なんだろうな…。」って思ってる。

でもその泣き声が、なんか聞き覚えのある声だったから、春千夜だと勘付く日もそう遠くはないのかもしれない。

＜灰谷竜胆＞

・蘭が、全身ボロボロで出社してきたのを見て、唯一、「あ〜〜…兄ちゃんやっちまったな…。」と察していた人物。

・「重すぎる愛は嫌われるよ、兄ちゃん。」とアドバイスしてやったが、『重くなりすぎちゃうくらい、好きにさせてくる春千夜が悪くない？？』と真剣な顔で返されたので、”幸せそうで何より。” と考えるのをやめた。

・いわゆる、保護者目線というやつ。