テラーノベル
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今回、かなり話長いです。
若井さんの気持ちの描写多め。
センシティブな内容までも結構長いですm(_ _)m
……___________
「ん……まぶし…」
ちゃんと閉めれていなかったのか、カーテンの隙間からもれた光が目元を照らす
……あー…
アラームがかかる前に起きてしまった
2度寝しようと、すぐベッドに潜り直し目を瞑るけど、なんだか妙に頭もすっきりしていてもう寝れそうになかった
いや、逆にラッキーじゃん? などと、考えをすっぱりと切り替えながら寝室を後にする
元貴は撮影のために、昨夜から地方に行ってしまっていていなかった
身支度をすませてすぐに出られるようにしてから、スマホの時間を確認する
……あと、30分以上あるな…
だらだらしたい気持ちもあったけど、近年分刻みで組まれている毎日のスケジュールを考えると、一つでもやる事を済ませておいた方がいいのは明白だった
気は進まなかったけど、ダイニングテーブルにすわって、受け取っていた取材の事前アンケートの用紙を取り出し記入していく
順調にさらさらと回答を書いていった俺だったけど、ある質問にペンがとまった
“毎年欠かさず、メンバー同士でお誕生日のお祝いをすると伺いました。今まで誕生日にメンバーにもらったもので、1番嬉しかったものはなんですか?”
「1番嬉しかったもの…」
俺の中には明白な答えがあった
まぁ、絶対、このアンケートには書けないけど、、、
今だって、思い出しただけで口元がゆるんで笑顔になってしまう…
それは元貴と恋人同士になって、初めての俺の誕生日の出来事だった
……______
「ねー、若井〜」
朝、準備を済ませて、マネージャーが迎えに来てくれる時間まで腰かけながらスマホを触る俺の膝に、
同じソファに寝そべってスマホをいじっていた元貴が頭を乗せる
「遅くなっちゃったけど、若井のお誕生日なにか欲しいものある?」と聞いてきた
「…えー?元貴、まだ俺の誕プレ買ってなかったの?…お誕生日会、今日だよ…??」
毎年メンバーで開催していて予想が出来る上に、今日の誕生日会の予定は一週間以上も前にスケジュールが組まれていた
それなのに、、
いくら忙しいとはいえ、ちょっとひどくない?とか思いつつ、元貴の顔をみる
すると元貴も視線をこちらに向けた
「…あー…いや、違う…。そうじゃなくて…その…恋人…の俺からのプレゼント…的な…?」
「//!…恋人の元貴から…!!」
その響きで嬉しくなって、俺の頬が自然とゆるんだ
「…せっかくだから、なんか、、お揃いとかさ…?する、、??」と、ちょっと照れて言う元貴
「………なるほどね?…はいはい…元貴ってさ、、お揃いとか、記念日とか、結構大事にするタイプなのよねっ、実はねっ?意外とねっ?照れ屋なのにねっ!」
と ふざけてつっこみ風に言う俺に、いつもの高笑いが飛んでくる
「お前、ふざけんなって」と殴る気のない拳も、一緒に肩らへんに飛んできた
「なんだよーっ、、だって、、せっかく記念じゃんか」とわざとちょっと拗ねたように言う元貴
……記念といっても、別に2人の記念日とかじゃなくて、俺の誕生日ね…?
それなのにお揃いとか言ってくる元貴が可愛いかった
ただ元貴がお揃い持ちたいだけ…?と思ったら可愛いし、嬉しいし…
そうこうしている間に迎えの車がそろそろ到着するみたいで、俺たちは玄関に向かう
元貴に向かって
「元貴!いってらっしゃい!」と手を広げると
「いや、お前も一緒にいくんだろ」
「訳わかんねぇから。」
と笑ってつっこみながらもぎゅっと抱きしめてくれる
元貴を抱きしめ返し、見上げてきた元貴にちゅう、っとキスをした
唇が離れてもそのままくっついて、今度は額をコツンと付き合わせて
「本当にさ、若井、考えといて?」
「俺、今日は買いに行ったり出来ないだろうから、後日になっちゃうかもなのはごめんけどさ…」
「……こういうのは…誰かに買って来てもらうとかじゃなくて、自分で買いたいし…」
という元貴の気持ちが嬉しくて、
「うん、ありがとね、元貴!」と笑顔で返事をした
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