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第2話
私を拾ってくれたのは
※注意
・キャラ崩壊
・誤字脱字や変換ミスがあるかもしれません
・流血表現があるときもあります
もう、私はしぬ。別に、それでもいい。もう、生きようなんて思わない。
静かに、雨が降る。私の体を少しづつ濡らしていく。
そんな中、パチャ、パチャ、と、足音が近づいて来る。重い瞼を開け、その足音の主を見る。髪の長い、女の人だ。あまりはっきりと見えないが、その女性に対して威嚇する。これ以上近づくな、近づいたら噛むぞ、という意志を込めて。だけど、その人は普通に近づいてきた。だから、最後の力を振り絞って思いっきり噛んだ。
「っぃ、、、」
その女性の後ろから、黒い服の人が2人来た。何か言っている。私は、もうこれ以上は力がなかった。だから、歯を離すと同時に、朦朧としていた意識を手放した。
目を覚ます。まだ、生きていると実感すると、嫌気がする。誰でもいいから、さっさと殺してはくれないのだろうか。とりあえず、体を起こした。
少しづつ、意識がはっきりしてきたところで、理解した。すごく豪華な部屋にいる、と。あの女の人が運んでくれたのだろうか。周りを見渡していると、右から声が聞こえた。
「ぁ、起きた?」
その声の主は、あの髪の長い女の人だった。銀髪、というのだろうか。足の膝あたりまで髪がある。すごく、長い。
手には、私が思いっきり噛んだからか、ガーゼが貼ってあった。
「あ、ごはん、食べる?」
そういって、彼女はキッチンらしき所に移動する。私も、なんとなくついて行った。
「えっと、なに、作ればいいんだろう、?」
困った顔でこちらを見る。こちらを見られてもなにもしないし、できないのに。そんなこんなで、結構長い間キッチンに立ち尽くしていると、ガチャリ、と、音がした。
「あ、絵名。お疲れ様」
「奏も、お疲れ」
絵名、と呼ばれる人物は、簡単にいうと、ショートヘアの茶色髪の女の子だった。
「なにしてるの?」
「えっと、この子の、ごはん作ってあげようかなって、」
「奏、料理できないでしょ、、、?」
「うっ、、、」
私がやるから大丈夫、と、絵名が言うと、奏は、ごめん、よろしくね、と言ってもといた場所まで戻って行った。
「ねぇ、あんた」
料理とやらを作っているのを眺めていたら、話しかけられた。
「名前、なんて言うの?」
名前。名前か。一応、前の飼い主に付けられた名前ならある。
「まあ、答えるわけないか」
私が何か言うよりも先に、結論まで至っていて、すこしは待って欲しい、と、思った。
「はい、どうぞ」
そういって、お皿に盛り付けられていたのは、お肉と野菜の炒め物だった。普通に、美味しそうだと思った。でも、食べようとは思わなかった。
「どうしたの?もしかして、野菜とか嫌いだった?」
首を横に振る。別に、そういう訳じゃない。けど、私が、これを食べていいの?
「なら食べなさいよ」
そう言われたが、私は皿に乗った食材たちを見つめる。
「はぁ〜。あまり強引な方法はやりたくないのに」
そう言うと、私の口元を手でこじ開け、中に流し込んだ。そこまでして、食べずに床に零してしまうと汚れるし、勿体ない、という理由で食べた。
「なんだ、普通に食べるんじゃない」
すこし嬉しそうな顔をした絵名に、ありがとう、という意味を込めて頬をペロ、と、舐めた。
「ふふっ、すこしくすぐったいわよ」
本当にありがとうと、思った。だけど、なんで、こんな私を救うの?
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