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無能な僕の結末

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無能な僕の結末

14 - 第14話

♥

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2024年01月25日

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【ut side】


目を開けたら真っ白な空間だった。


何も見えないし、何も聞こえない。


ただ暖かい。暖かくて眠りそうになってしまう。


ここがどこなんかもわからない。

でも寝てしまいそう。



??「~~」



誰かが何かを話している。


誰かは分からない、でも懐かしい声。


ut「あっ…」



ふと目を凝らすと、僕が思っている仲間の姿が見えた。

仲間のそばに行こうとして、ふと立ち止まる。




僕は嫌われているではないか。




コネシマたちは僕の方を見て、何か言う。

上手く聞き取れないが、ある単語だけは聞こえる。



kn「………来い!!!」



その言葉だけ聞こえる。

行きたい。でも、仲間が怖い。


…死にたい。


そんな思いが頭の中でぐるぐる回って、しんどくなった。


シッマたちはこちらに来るでもなく、ずっと何か言っていた。

もしかしたら、殴らせろと言う意味なのかもしれない。


そう思ったら最後。

怖くて立つ事も出来ない。




ut「……ぃや、やや…行きたない…」



僕はその場にしゃがんでる事しか出来なかった。



✂︎—————–㋖㋷㋣㋷線——————-✂︎

【kn side】


kn「…っ大先生…!」



大先生は一週間、目を覚ましていない。


あの日、大先生が消える、と言っていた日、グルッペンが帰ってきた。


大先生の事を話し、総統の指示を仰いだ。


…本当は総統の指示も聞かずに行動すべきなんだったんだろうが、俺らは出来なかった。

…怖かった、これ以上、大先生の事を傷つけるのが。



ロボロやトントンが気になっていた飲み物の事、記憶の事、物知りなグルッペンは知っていた。

俺らが飲んだのはきっと、洗脳の薬が入った水なのだろう、と。


最近巷では噂になっている洗脳の薬。

今回のように、飲ませた後に大先生の事を悪く言ったりすると、飲んだ人らの中で「大先生が何もかも悪い」と洗脳され、その人との今までの記憶から何まで、消えてしまうのだという。


薬の量が多ければ多いほど、効果は強いらしいが、強すぎると死に至る事もあるのだとか…。



翌日にはシャオロンが目を覚ました。

シャオロンに大先生の事を話すと、顔面蒼白でいかにも死人のような顔色をしていたが、一般兵の事を教えてもらえた。


ロボロに調べてもらうと、そいつらは長年のライバル、敵国Aだということが分かった。

そしてそれと同時に、大先生がそいつらに、何処かへと連れていかれる映像も手に入った。



そこまで分かったらあとはもう簡単。

グルッペンは怒り、すぐに宣戦布告。


一日で大先生を救出し、その国を滅ぼす事が出来た。




だが、先ほども言った通り、一週間立経った今でも大先生は目を覚ましていない。



薬はどうなったか?

相手脅して解毒剤もらったに決まっとるやろ。



だから今は記憶全てある。

大先生と焼肉食いに行った事も、げらげら笑いながら2人で迷子になった事も…

まるで昨日の出来事のように思い出す事ができる。




…大先生、もう皆、大先生の事嫌ってないで。


都合いいとか思うかもしれんけど、ごめんな…


安心して帰ってきていいねんで。


殴ってもええ、俺らの事嫌っててもええ。


せめて謝らせてくれや、


土下座でも何でもするからさ。


お願い…頼むから、



kn「帰って来て……」ポロ




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