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‐ 再生 ‐
第二話 『消えた存在』
皆が楽しんでるのに
皆笑ってるのに
モヤモヤする。
凄くモヤモヤする。
俺が見てきた皆の笑顔と
今の皆の笑顔は違く見えたから。
だって俺、ゲーム実況者。
ゲーム実況で人を笑わせて来たわけ。
ky「あー!!モヤモヤする!!!」
アイツらがゲーム実況以外で
人を笑わせてる!?
なんか違和感!!!!
そんな事を考えてる暇はない。
自分のチャンネルを直さなければ。。
ky「とりあえず問い合わせだな…」
例の赤い動画サイトに
直接問い合わせしてやろう。
問い合わせボタンを押し、
内容を書いて送信する。
数日後─
運営が返信をしてくれ、
なんとか俺のチャンネルは直った。
…なんてハッピーエンドが
すぐ訪れるわけがない。
送信ボタンがそもそも押せないのだ。
ky「やっぱスマホぶっ壊れたか?」
ていうか、ゲーム実況ってなにって
聞いてくるアイツらからして
普通にこの世界がおかしくなっただろ。
冷静に考えたら、そうだ。
ゲーム実況って何?って聞かれたって
『ゲームしながら喋る』
としか言葉が出ない。
じゃあその「ゲーム実況とは」を
調べて、それを送ってやればいいんだ。
天才。
検索欄に
「ゲーム実況とは」
と打ち、検索する。
だが、
当たり前のように何も出てこず。
凡才。
そうか、
この世界…
「ゲーム実況」って存在自体が
消えてるんだ。