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90
ネコの退屈
⚠️意味不明なとこがあるかもしれません。
申し訳ございません。
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一方、真選組では沖田からの新たな話に近藤と土方、山崎は首を傾げる。
「“椿”?」
そう聞き返したのは、土方だった。
えぇ、と沖田は頷いた。
「花、の名前か?」
近藤が顎に手をやりながら、うーむと考え込む。
山崎は、ただ、真夜が心配だった。
なにか、怖いことをされているのでは無いか、とよぎる。
あの時、なんでもっと深く話を聞かなかったんだろうか。
あの時、なんでもっと寄り添うことができなかったんだろうか。
後悔が山崎を襲う。
大切な女の子1人守れないなんて、、
俺はなんのために真選組に入ったんだよ。
「山崎!!!」
土方に何回か名前を呼ばれていた山崎はハッとしたように土方の方を見た。
「心配なのは、悔しいのは皆、同じだ!!!」
土方はいつもより瞳孔が開いていたし、沖田は自身の手を見て苦虫をかみ潰したような顔をしているし、近藤だって悔しそうにしている。
隊員たちだって、悔しくてくやしくて仕方がない。
護らなければいけない存在に護られていたから。
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「わ、わた、し、」
真夜が自分にだけ教えてくれた事があった。
その日は晴れているのに雨が降っている日、つまり、天気雨の日のことだった。
「ん?」
山崎は真夜の方を見て首を傾げる。
「天気、雨、好きなんで、す。」
真夜は嬉しそうに外を見ている。
「どうして?」
山崎が真夜にそう聞くと、真夜はキョトンとした顔で山崎を見る。
「狐、の嫁入りだから。」
真夜は、山崎に優しい笑みを向けながら言った。
「アレって、伝説のだよね?」
そう質問する山崎に、真夜は照れたように笑う。
「むか、し、私、約束したんです。」
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(「私が好きな人と、結ばれたら、天気雨を降らしてあげるって約束、したんです。」)
真夜は楽しみのようでワクワクしたような表情をしていた。
(「その時が来たら、迎えに行くねって。」)
山崎は、ハッとした。
約束した相手って、まさか、山崎は屯所を飛び出した。
後ろから、近藤と、土方と、沖田の声が聞こえるが今の山崎の耳には入らなかった。
今の天気は、“天気雨”。
彼女は迎えに来るのをわかっていたんじゃないか?
山崎はその考えを走りながら、首を振る。
違う。
真夜は、迎えに来るのはわかっていたが、今じゃないと思っていたんだ。
「真夜ちゃん!!」
喉が、張り裂けそうなほど痛い。
君は、真選組から、万事屋から、この江戸から出ていきたくなかったんだね。
だから、あの日、君は。
「真夜ちゃん!!!!!!」
俺は、叫んでいた。彼女の名前を呼ぶ。
悲しそうな顔をしたんだね。
君は分かりたくなかったんだね。
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