電車の中は、やっぱりギュウギュウで
出来るだけ壁側に立てるところに行った
私は照くんの隣に並んでいた
でも、駅で人が出入りすると、だんだん私と彼の距離が遠くなる
左右も、前も知らない人。しかも男の人。
少し、不安だけど、我慢しなきゃ…
とか、思ってたら、急に腰あたりに違和感を感じる。
嘘。
何で、こんな時に痴漢にあうの…
私はその手をそっと掴んで下に下すが、また腰にまとわりついてくる手。
なんで、今日はこんなことばっかなの…
照くんは、優里にキスされてるし
辰哉くんはなんか変だったし
悠人のこと思い出すし
今もこんな簡単に痴漢にあうし
私は声を出せなくて、
ただただ体が震える
照くん、照くんどこ…
助けて。
私は照くんを探す
キョロキョロしていると、少し遠くに行ってしまっていた彼と目が合う。
助けて欲しいのに、声がでない。
そんなとき、さっき腰にあった手が少しずつ降りてきて、
私は彼と目が合った後直ぐに目をギュと瞑った
い、嫌…
怖い
そう思ったとき、丁度電車が停車して、また人が出入りする
それと同時に、腕を引かれた