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卒業式が終わり、長い休みはいつの間にか過ぎて気がつけば
入学式が始まっていた。
入学式の日は私達を喜んで受け入れるようなくらい快晴な綺麗な空だった。
そんな綺麗な空とは裏腹に私の気持ちは曇りいや土砂降りだろうか、すごく憂鬱だ。
なんでかって?私は生粋の人見知り。それにあいまって見た目、運動神経、全てが普通。
平凡すぎて人の目にもつかないくらいだから話しかけてくれるような人だって全然いない。だからって自分から話しかけられるようなコミュ力を持っている訳でもない。
なんて頭の中で小説の主人公のような説明をしていたらいつの間にか学校に着いていた。
両親とは離れ私、樹々瀬 葵の10番の席を見つけた。
長い話を聞くのも退屈だがこれが終わったら教室に行くってだけで絶望するくらいだった。
悶々としていた時、隣の人が話しかけてきた。
「ねぇ、話聞くのって疲れない?」
「え、あ、疲れるよね」
初対面ながらにタメ口で友達かのように話しかけてくるこの人に驚きながらも返事をする
「あ、ごめんね!名前言うの忘れてた
私、紀久乃 華。よろしくね! 」
「私は樹々瀬 葵。こちらこそよろしく!」
なんて先生が話をしている間私達はこそこそとお喋りをしていた。
まさか初日から友達ができるとは思っていなかったし、それに凄くいい子そうで少しだけ暗い感情がなくなった。
この時が出会い。
まさかこの気持ちが『変わる』なんて自分でも想像すら出来なかった