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キャラ崩壊

生々しい系とかの無理な人はガチ注意で🙏

それでも良い方はどーぞ!









第2話










—治視点—









俺は人を喰う化け物“鬼人”の子として生まれてきた。



鬼人は昔から人間を襲い喰って生きていた。

今となっては鬼人の存在を知っている存在は誰一人居らず、密かに人間を喰べて暮らしている。

俺も今は普通の高校生として身を隠している。


鬼人と言っても誰もが知っている角や牙が生えた強靭な筋肉がある力強い化け物みたいな姿ではない。

力は一般の人間よりも少し強いくらいで角も生えていない。牙は肉を食べるために自分で生やすことはできるが出来ることとしてはそれくらいである。



俺もそんな鬼人のうちの1人で小さい頃からずっと人間の肉を食べて生きていた。

人間の肉を食べるときにも特に罪悪感も何も思ず、ただの肉としか見ていない。


それに俺ら鬼人は人間の肉以外は食べれない。


食べようと思えば食べれるのだが、食べたとしても生ゴミを食べた感覚になり気持ち悪くすぐに吐いてしまう。

まだ豚や牛の肉はマシな方だがそんな食べられるほどではない。


だから俺らは人間を喰っている。


まぁ、1ヶ月くらい人間を喰わなくても俺らは生きられるし、頻繁に人間を喰って殺して怪しまれてもただ困るだけである。


おかげで人間をたらふく喰べられる頻度は少ない。


なので俺らにとって人間を喰う時間はかなり楽しみな時間だった。


久しぶりの食事でもあり幸せなひと時でもある。

そのため1日もあればすぐに骨まで喰い切ってしまう。

だが、そんな事もったいなく大体は数日間にわけて喰べる。1週間過ぎると肉は腐りまずくなるのでそれまでには喰べるようにしている。


肉はもちろん性別や年齢によって全く味が違う。


若い女は柔らかくて栄養もあり喰べやすいし、男も筋肉質で喰べ応えがあるからいい。

子供は喰べられる量が少ないからあまり喰べないが、子供も子供で大人とは違う味を持っているからとても美味い。



俺も人間を喰べる時間は好きだ。


メシを喰うのはやっぱり好きだしとても幸せだ。


ずっと喰べていたいくらい。




……そう今までは思っていた。




最近、肉の味がまずく感じてきた。


別に味は前とは変わらない人間の味。


それなのにとてもまずく感じてしまう。


人間を喰べているはずなのに感覚は豚や牛の肉を喰べているのと全く一緒。


時には気持ち悪すぎて吐いてしまう事もあった。


食欲もどんどん減っていき、いつの間にか俺は人間を全く喰べなくなった。


さすがに食欲の限界を感じ、人間を喰べる事は何回かあったが味はやはりまずかった。


普通の生活で健康な人間も金持ちで幸せな人間も恋人が居て人生楽しそうな人間も。


どの人間もまずかった。



もう俺が美味いと思える人間はいないのか………





そう思った時__






「ヤバい!!バレー部の見学遅れてまう!!」




…え?




「アランくんにバレー部行く言うてんのに!!!急がなヤバい!!!」




俺と同じ身長くらいで金髪の男子生徒がそう言いながら俺の前を通り廊下を走って行った。



なにやら急いでいたようだがなんだったのだろう……



いや、今はそんな事関係ない。



俺はすぐ自分の身体の異変に気づいた。



俺はいつの間にか涎が口から溢れ出ており、呼吸も荒くなっていた。



体の異常に気づいた俺はどうにか隠そうと急いでトイレへ向かい個室に入った。



「ハァハァ、」



涎は今だに出ており、いつの間にか牙までむき出しになっている。



なんだ、何が起こってる……



わからない、一体自分の身に何が起こってどうなっているのか。



なんで、どうして、わからないわからない…



…でも、、ひとつだけ。



ひとつだけ、わかったことがあった。



先ほどからずっと同じようにある言葉が頭の中に響いている。



多分、それが俺の本望なのだろう。



俺の頭の中ではこんな事をずっと叫んでいた。







喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい

あいつを。


今すぐ、今すぐに。

あいつを今すぐにでも喰いたい。





ただ通り過ぎただけなのに彼からは物凄く甘い匂いが漂っていた。今でも少し匂う。



もし、彼が走って居らずそのまま俺の前を急いで通らなかったら俺の理性は切れすぐに彼を襲って喰っていたことだろう。



いや、そんな事関係ない。

今すぐにでも彼を追いかけたら間に合うのではないのか。

今すぐにでも喰いたい。

喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい。



俺は我を失いかけるくらい俺は彼を喰いたかった。

だが、俺もまだ少しは平常心を保っている。

俺は我を忘れる前に自分の腕を強く噛んだ。



「フゥー、フゥー、」



腕には自分の牙がめり込んでおり、肉を噛みちぎるくらい強く噛んでいた。


血が涎と一緒に床にポタポタと垂れていった。


腕を噛んだ痛みを感じたおかげか俺はなんとか落ち着くことができた。


そのことに安心したのか俺はその場を座り込んでしまった。


冷静さが戻ってきたようだ。



よかった



このままではおそらく彼を喰べていただろう。



そしてきっと俺の正体を誰もが知ることになることだろう。



ホント危ないところだった……



……でも、



一体いつぶりだろうか。



人間を喰べたいと思ったのは。



しかもたったひと目見ただけで急に。



こんな事初めてだ。



こんなにも特定の人間を喰いたいなんて。



まるで一目惚れのようだった。

運命の出会いのようだった。



そんな感じがしたのだ。



あぁ、一体彼はどんな味をするんだろう。



喰べたい。喰べたい。喰べたい。



だが、すぐに喰べてしまうのもあれだ。



どうせなら、1番美味い時がいい。



人間は幸せの絶頂に近いほど美味くなる。



そう、その時に喰べよう。



それまでに俺は君に近づいて君を幸せにしておかなくては。



……そうだ、俺が君と付き合って君を幸せにすればいいんだ。



自分が愛してきたものを自らの手で喰べる。



考えるだけでもとても美味そうだ。



あぁこれからが楽しみだ。



お前は俺が絶対喰べてやる。



絶対、誰にも渡さん。

君を喰うまでの物語

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