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凛《りん》side
私は凛。
とある学校に通う、現役JKだ。
私が通う学校は県内トップの偏差値を、持つ超難関校。
私以外の人は親の権力や金の力で入ったそうだが、私は違う。
高校受験の時から毎日毎日毎日、血のにじむ思いをしながら勉強を続けて、やっとこの高校に入ったのだから。
私が入った学校には、色々な種類の人間がいる。
自分勝手な人、イケメンな人、イキっている人、人気者だが、勉強が全く出来ない人。スポーツが全く出来ない人。
そんな人たちがいる中で、私には気になる人がいるのだ。
その人たちの名前は、赤、黄、青、桃、橙、紫。
イケメンでスポーツも出来て、最も優しい。
後で聞いた話だが、この6人は御曹司の幼馴染みグループらしい。
オールステータスがとても高い人たちである。
私とは真逆な世界を歩いている人たちがいて、ずっと『良いな』と思ってしまう…
そんな話を歩きながら考えていると、学校に着いてしまった。
「おはよう!」
「おっはー!」
周りの友達たちは楽しそうに挨拶を交わしている。
そんな中で、私だけは新学期から1週間経っても、友達が出来なかった。
なぜかって?
私が勉強系のノリが悪い人だからだ。
『?』
何やら隣から騒がしい声が聞こえてくる。
「おい黄、俺の飯取るなよ💢💢俺朝ご飯食ってないんだよ! 」
「こんな朝から早弁する方が悪いんです!これは没収ですっ!ボクガ タベル!!」
「まぁまぁ…!!」
「もーぅ!桃くん、朝ごはんはしっかり食べなきゃダメでしょ!力出ないよ!
黄ちゃん、人のご飯取り上げちゃダメでしょ!」
「ご、ごめんなさい…」
「ごめん…」
教室の後ろで6人たちが喧嘩をしていた。
大きな怒鳴り声が耳に響いて痛い。
「うるさい」
私は教室の1番端の窓側、1番後ろの神席に座りながら小声で呟いた。
地獄耳というのか…
「─なんなんですか、!」
「別にうるさいって直接言ってくれればいいのにねぇ…」
「ド直球すぎて泣きそう…」
「紫ーくん泣かんといて!!」
「僕たちが喧嘩?してたのが いけなかったのかなー」
「別に良くね?」
やば、全員に聞こえていたのか、終わった…
あの6人は人気者だから、周りの人にも悪い噂が流れそう…
「コソコソ」
「コソコソコソ」
『?』私が疑問に思っていると、コツコツという足音を立てながら、6人が近づいて来た。
「なぁ」
と桃が喋りかけて来た。もちろん他5人も一緒にだ。
「は、はい…」
返事してしまった…
絶対何か言われる…
と、考えていた矢先、驚くべき言葉が飛んできた。
「頼む!勉強を教えてくれ!」
へ?どういう事??
「俺たち勉強が出来なくて、 次赤点取ったら、親に叱られるんだよ!」
他の5人も同じ頼みらしい。
悩んでいると、6人の中でも1番可愛い、「 黄」が上目遣いで頼み込んできた。
言っていなかったが、私は大の可愛い子好きなのだ。
「ももも、もちろん良いですよ!」
ハッと気づいた時には遅かった。
思わず言ってしまった…
まぁ、仕方がないから教えてやるか(上から目線)。
どっちみち、この6人たちの事、観察したかったし!
と、言う事で、今日の放課後、教室に残り勉強会をする。
ということで話はまとまった。
あの6人の目を気にせず観察することが出来る。
私は浮かれながら、階段を下っていると、
「わっ!!」
浮かれていたせいで前が全然見えなかった…
反応した時にはもう遅い。
私はこのまま落ちて死ぬんだ。
そう思った瞬間、私の目の前に驚く人がでてきた。
赤だ。
「大丈夫!?」
驚きすぎて言葉が出ない。
慌てすぎて変な汗が出てくる。
「ごごご、ごめんなさい!!!!!!」
感謝の言葉を述べたいのに言葉に出来ない。
「た、体調悪そうだから保健室に連れて行ってあげる!ね!」
『赤は私の事を気遣ってくれたのだろうか。ありがたや…』
そう思っていると
‘’ヒョイ”と私を宙に浮かせた。
「えっ?!」
「こっちの方が楽でしょ!」
なんと赤は私の身体を自分の背中に乗せたのだ。
『赤って体細い割に結構力持ちなんだな…』
そんなことを考えてしまい、顔が、体が熱くなる。
って!その前に、赤って人気者だよね!?
こんな私が乗っちゃって良いの!?
あー、絶対嫌われ者になる…
「や、やっぱり自分で歩きます!」
その言葉を言った瞬間、赤が言った。
「保健室、着いたよ!」
え?早くない?
「こう見えて俺、スポーツ推薦で入ったんだよ!」
いや凄すぎぃ!
「す、凄い…ですね!」
私は赤にお礼を言った後、保健室に入った。