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Will you marry me?
⚠︎すちみこ 同棲設定 すち視点
【今日は午後から夕方にかけて雨が降るでしょう】
午前11時。早めに起きて二人でなんとなく天気予報を見ていると、今日は雨予報らしい。
「うぇ、今日雨降るん!?こんなに晴れてんのに…」
「ちょっと洗濯物とりこんでくる!」
そう言って、慌ただしくベランダに行ってしまった。
『言ってくれればやるのに…ありがとね、みこちゃん』
2人がいるリビングの窓を開けるとすぐバルコニーがある。バルコニーは座っているソファーから横目でみれる距離で、洗濯物を取り込むみこちゃんを眺める。
彼の髪が太陽に照らされてキラキラと金色に輝いている。
『綺麗だなあ』
ぼうっとしながら、ただ眺めていた。
みこちゃんが洗濯物を抱えてバルコニーから戻ってくる。その瞬間、部屋に風が入り込み、薄い白のカーテンがふわりと舞い上がった。
「うわぁ!風つよ…っ!」
そう言いながら少し困ったように笑うみこちゃんの顔がうっすら見えて、被さったカーテンをゆっくりと指先で払いのける。
『…病める時も健やかなる時もー、なんて…みこちゃん花嫁姿みたいだね』
思わず口から出ていた。笑いながら冗談っぽく言ったつもりだったのに、心臓が小さく跳ねた。
どさっ、とみことが持っている洗濯物が床に落ちる音がして、
「すちくん…っ!?」
いろんなことを呟きながら動揺しているのが分かった。
みこちゃんは固まったまま、
「…乾燥機付きの洗濯物、買いにいこう…」
と、やっぱり動揺した様子でそう答えた。
『え、今!?今それ言う!?みこちゃん…!』
絶対にいまじゃないよな、と思わず笑って突っ込むけれど、じわじわ耳が赤くなっていくみこちゃんを愛おしく思った。
『ふふ、こんどの休みはそうしよっかあ』